こんにちは。
どうもワタクシです。
アキュセラショックで揺れるバイオ株ですが、他にも近々臨床結果がでる会社がいくつかあります。
直近で注目されるのが香川の小さな張り薬屋さんのメドレックス。
今日はこのメドレックスの消炎鎮痛貼付剤ETOREATの臨床が成功するかどうかをど素人のワタクシが考えてみるのだ。
公開されてないけどエトリートは足首の捻挫の治験に失敗してた!?
エトリートは痛み止めであるエトドラクを張り薬にしたもの。
まずこのエトリートは肩の痛みに対して臨床試験が行われ、これが見事成功。
FDAから今度は腰でやってみてねー。うまくいったら承認するからねー。
ってことで腰の臨床を実施し、結果が出たのが2年前。
これが実に有効性があるのかないのか判断の難しい結果でした。
詳しくはこちらを。
【米国におけるETOREATⓇ第Ⅲ相臨床試験の結果速報のお知らせ】
というわけでメドレックスとFDAは再度協議を重ね、追加の臨床試験をおこなうこととなったのです!
この結果だけを見るならば肩で成功、腰でもちゃんと治験薬を投与した患者には効いたってことで、エトリートの有効性はありそうな気がします。
ただ実は2010年にもメドレックスはエトリートの治験をやっています。
部位は足首の捻挫。
それがこちら。
【MRX-7EAT Etodolac-Lidocaine Topical Patch in the Treatment of Ankle Sprains】
なんと600人の大規模な臨床試験。
腰のときは200人超の人数でしたので3倍近くです。
この結果は2011年に出ています。
ただこのデータは公表されていません。
というかメドレックスの会社説明資料にも一切出てこない(肩で成功しましたよーという記載しかない)。
なもんでおそらく失敗したと考えるのが妥当かと思われます。
ただ、全く有意差がなかったわけではなく、腰のときのように判断が微妙な結果だったという可能性はあります。
できれば投資家が適切な判断ができるように、この結果も公表してほしいと思いますね。
なんで今回の2本目のDOMS試験が1本目の結果判明直前に変更されたのか?
そして腰で微妙な結果だったメドレックスは今回、追加でDOMS試験を2本実施するとしていました。
DOMS試験とは健常人に筋肉痛を発生させて、それに対してエトリートを使用することで有効性を検証しようというもの。
このDOMS試験が前回の臨床デザインと比べて成功しやすいのかどうかとかはど素人のワタクシには分かりませんが、さらに分からないのが急にFDAと協議をして2本目はDOMSじゃなくて別の形の試験とすると発表したことです。
これがどういう意図があっての変更なのか。
適応症及び臨床上の有用性の観点から、FDAより助言を受けて、と会社は言っていますが、これが読み取りにくい表現です。
1本目の結果がどうやらうまくいっていないから、治験デザインを再検討するということなのか、それとも適応範囲を広げて上市後の売上拡大を目指すメドレックス側の戦略なのか。
これこそ分かりませんが、少なくとも一度決めた臨床が結果発表前に変更されるというのはなんらかの大きな理由があったことは間違いないと思います。
結局成功するのか!?
これはもう分かりません……。
有効性は数字で出るものではなく個々の感覚ですしね。
ただかなりのハイリスクハイリターン銘柄であることは念頭に置いておく必要があります。
メドレックスにとってエトリートは最重要パイプラインですからこれが失敗すれば黒字化は一気に遠い将来の話に。
もちろん成功すれば現在の時価総額はかなり安いほうでしょう。
既に興和というパートナーも決まっていますしね。
まとめ
バイオは臨床結果期待から爆上げするということが良くありますが、アキュセラの結果前倒し発表、そして暴落がありましたから、投資家も慎重になっているかもしれません。
ワタクシも注目はしているんですが、なかなか手が出せないでいます。
考えにくいですが三桁くらいまで押せばリスクを承知でいくつか買うかも。
でも日本のバイオと地方を盛り上げるためにもメドレックスにはぜひ頑張ってほしいと思います。
なんども言いますがワタクシはど素人ですので誤りがあればまたご指摘を……。
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました_(._.)_
『追記』:エトリートのDOMSの結果が出ました……↓↓↓
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面白い記事をありがとうございます。
とても参考になりました。
私の個人的な考えですが、1回目が失敗濃厚だから2回目の治験デザイン変更という説は可能性が低いのではないでしょうか。
何故ならば、今回は追試の扱いかつ、前回の結果曖昧の反省を活かしたデザインにしているため、1回目が失敗であればそれで終了だと思います。
2回目の治験デザインを(わざわざ)変更=2回目の治験はやる=1回目はうまくいっている、と考えるのが極めて自然だと思います。
足首の失敗の件は、筋肉量の問題だと思います。
今回の薬は主に筋肉に作用するらしいので、足首では思うような結果が出なかったと推測しております。
治験のデザインの問題もあったかもしれません。
個人的には少なくとも1回目は成功濃厚と考えているのですが、投資先としてはハイリスクあることは同意ですね(^_^)