いつもお世話になっております!
いやあ最近仕事だなんだのストレスがヤバくて、株に頭が回らない状況です。
もともと頭は足りない方なので、それが回っていないってことは虫レベルってこと。
あれ、太陽ってどっちから昇るんだっけ?って後輩に聞いたもん。バカボンじゃん。
ストレスはほんとよくないよ。ダメ人間になろうとも、ぼくはストレスフリーな人生を歩みたいよ。
こんな状況かつ久しぶりに時間が取れたので、今日はぼくに勝るとも劣らないヤバい局面にある中村バリカタさん、またの名を中村超硬さんを紹介します。
主力事業が瀕死の状況で、上場廃止の危機にありながら、今後はバイオ関連をはじめとした新規事業で復活を遂げたいという中村さんですよ。
分かりますか。
頼みの綱がバイオっていうこの恐怖感。
もうぞくぞくしちゃうわ。
でもぼくは応援するよ。なぜなら株をちょっと持っちゃってるからだ!
中村超硬さんはこんな会社だよ!
中村超硬さんは、ダイヤモンドワイヤを作ってる会社さん。
ダイヤモンドワイヤなんて聞いたこともねーよ。オリハルコンソードみたいな格好良さはあるけどさ。
その実態は博多ラーメンよりももっと細い極細ピアンの線に、ダイヤモンドをまぶして固めた切断工具です。
何を切ってるかというと、太陽電池セルのメイン部品となるシリコンのかたまりだよ。
こんな風にシリコンをかまぼこみたいにスライスするのがダイヤモンドワイヤ。
出典:中村超硬ホームページ
細くスライスすればするほど、太陽電池パネルもたくさん作れるんで、コストも安くできていいよねってこんな話。
特に太陽光発電が急速に普及している中国では、「お前のところの細麺っぷりが半端ないな!」ってことで、中村超硬さんのダイヤモンドワイヤは大人気に。
ワイヤ自体を販売したり、シリコンのスライスを受託したりすることで、お金がザックザック入ってくるようになりました。
中国企業はΦ70μmくらいのワイヤしか作れないんだけど、中村超硬さんはΦ55μmさらにはΦ50μmまで細くできちゃう。
激烈なる極細競争。全ては細さのために。
ザックリした性格であるぼくからすると、そこまで細けりゃ大して変わんねーじゃないのって思うんだけど、それはあくまでもバリカタど素人の幼稚な考え。
実際に極細は大人気なんだからしょうがない。
これからは細麺バリカタ派でしょ。
[ad#co-9]ウハウハ超硬、一気に売上転落へ!
再生可能エネルギーの中でも、太陽光発電は一番人気。
一部、「需要が一巡したらどうなんねん」とか「太陽光への依存度たかすぎー!」なんて声もありましたが、基本的に極細力に強みのある中村超硬さんの売上は、これからもしばらくはびよーんって伸びていくと思われていました。
会社もこんなグラフ出してたしね。
出典:中村超硬 決算説明会資料
ところがだ!
その日は突然に訪れる。
昨日まであんなに愛しあっていたはずなのに、翌朝に彼女が飲んでいるトマトジュースを「一口ちょうだい(*’▽’)」って取ろうとしたら、「てめえに飲まれるトマトジュースの気持ちを考えろ! 別れるわ!」って家を飛び出していったレベルで唐突に訪れる。
ぼくはトマトジュース以下なのかと思い知らされたあの衝撃。
中村バリカタさんにとっては、これと同等の衝撃があったことでしょう。
つまり、中国政府がですね、太陽光発電があんまりにも急速に普及しちゃったもんだから、バラまいていた補助金を大幅カットしちゃったんです!
もう予算なくなっちゃったわ、ごみんね( *´艸`)って。
ごめんねどころの騒ぎじゃないですよ。
これで太陽光パネルの供給が一気に落ち込み、中村バリカタさんのダイヤモンドワイヤもちっとも売れなくなりました。
2019年3月期の売上は48億円と、なんと昨対60%減!
当期純損失は、ダイモンドワイヤ生産設備、原材料の評価減もあり97億円の大赤字!
一気に債務超過に転落したぞ!!
バリカタさんは太陽光バブルでウハウハな状態から、上場廃止の危機に直面することになります。
中村超硬さんの上場廃止回避策!
前期末時点で約13億円の債務超過に転落した中村超硬さん。
今期中に債務超過を解消しないと上場廃止になっちゃいまっせ!
バイオ領域にチャレンジングする前に上場廃止になっちゃうなんてやめてくれや。
がんばれがんばれ。
もちろん、バリカタさんも債務超過解消への断固たる決意を見せているぞ!
まずは何と言ってもダイヤモンドワイヤ生産設備と技術供与による一時金収入です。
厳しすぎる市場環境の中で、バリカタさんは保有している2工場を閉鎖。
生産設備と技術も「極細技術がほしくてたまんないぜ!」って中国企業に売却することを決断しました。
まあ悲しいけどしょうがないよなあ。
複数の中国企業から引き合いがあったと言いますが、最終的には南京三超社と総額32億円の資産譲渡・技術供与の基本契約を締結したと発表しました。
出典:中村超硬 固定資産の譲渡及び技術供与に関する基本合意書締結に関するお知らせ
この内、20億円は今期の収益に計上するとしています。
会社は正式契約締結後、速やかに今期の業績予想を発表するとのこと。
そこで債務超過解消の見込みを出してくるものと思われます。
待ち望まれる正式契約締結時期ですが、当初7月末としていたところ、8月末と計画の後ずれを発表。
不安が広がる一方、南京三超社への正式契約締結前に、譲渡設備に含まれるリース債務を自社保有にする必要があると、リース契約を解消して、10億円で買い取ることもリリースしました。
普通に考えれば、契約締結に向けてスーパービンビンな最終局面感が伝わってきます。
既に8月末に突入しちゃってるからね。契約の期待も高まりますよ。
日めくりカレンダーカウントダウンを始めます。
技術力を活かして参入する受託合成事業にも期待!
ダイヤモンドワイヤがこんな状況なんで、新たな収益源が必要となります。
バリカタさんの新規事業である創薬受託事業は、これまで長い時間とコストが掛かっていた医薬品候補物質のお探し作業を「フロー合成」という技術により大幅に短縮するもの。
1ヶ月かかっていた工程を最短3日までに短縮するらしいぞ。
中国に流れちまっていた「お薬のタネさんお探し作業」を国内に回帰させるで!と意気込んでいます。
バイオ好きのぼくとしてもぜひとも上場を維持して、この分野への進出を果たしてほしいと思っているわけです。
10月から本格稼働して、4兆円のペプチド市場をオールジャパンで狙っていくとする「ぺプチスター」にも資本参画。
中村超硬さんは、特殊ペプチド医薬品原薬の低コスト安定供給体制を図るための、製造装置の開発を担います。
ダイヤモンドワイヤの技術については、中国企業に売らざるを得なくなりましたが、これまで培ってきた技術力は本物だと思うので、復活を期待したいところです。
まとめ
・債務超過解消は南京三超社との契約次第!
・設備売却後の固定費減によって赤字幅をどこまで縮小できるかにも注目!
・正式契約予定日は8月末!
・スーパーハイリスクなのでご注意を。
とりあえず正式契約締結と、それを踏まえた業績予想がとても楽しみ。
流石に契約締結した上で白旗上げるってことはないだろって思ってるんですけどね。
ただし!
繰り返しますが、契約交渉終盤で破談になっちゃって、買い取っちゃったリース設備だけ残っちゃうなんておっちょこちょいぷりを発揮しちゃうと、一気に上場維持大ピンチって話になっちゃうとんでもないハイリスク銘柄であることはお忘れなく。
ぼくもドカ買いする気はありません。ビビりだもん。
ひとまず契約の行方と今期の業績予想を見守りたいと思います。
*特定の銘柄の売りも買いも推奨するものではありません。記載内容は100%事実とも限りません。投資は自己責任・自己判断でお願いします。
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