【4563】アンジェスのPLが2本失敗!重症虚血肢治療薬が最後の期待に

いつもお世話になっております!

意味不明なレベルで上がっていたアンジェスさんがここに来てネガティブ材料を発表しました。

もう持ってないのに胃が痛くなる。

過熱していて今日大きく下げた株価に冷や水どころかドライアイスを掛けられた感じ。

明日以降の株価がどうなるかは分かりませんが、期待だけで上がっていた株ってこういうネガ材料一つで大きく下がるイメージもあるんで「リバ取り無鉄砲さん」以外は手を出さないほうが良いんじゃないかなぁ……。

コラテジェン失敗!!

アンジェスさんの最重要パイプラインであるHGF遺伝子治療薬コラテジェン。

重症虚血肢を適応とした治験ばかりが注目されていますが、もう一つの適応症でも開発を進めています。

いますっていうか、いました。

 

それが原発性リンパ浮腫。

 

リンパ浮腫とはリンパの輸送する働きに障害が起こることで、本来排出されるべきたんぱく質や水分などが皮膚の下に溜まってしまって、足や腕がむくんでしまう病気です。

原因不明の原発性リンパ浮腫と、がん治療の副作用などによって生じる原因が明らかな続発性リンパ浮腫の2種類があります。

アンジェスさんが取り組んでいたのは原発性リンパ浮腫を対象とした治療薬。

 

HGF(肝細胞増殖因子)を産生させる遺伝子を用いた治療薬コラテジェンは、血管新生作用のみならずリンパ管の新生作用も持つと非臨床試験で確認され、リンパ浮腫の画期的な治療薬として期待を集めていました。

平成25年から最初のヒトへの臨床試験となるフェイズ1/2試験が開始。

20人の患者さんに投与されました。

 

この薬が効果があるかどうかを検証する主要評価項目は「浮腫の体積」。

結果はコラテジェンとプラセボ(偽薬)との間に大きな差はみられなかったとのこと。

 

残念……治験失敗です。

 

これによってアンジェスはリンパ浮腫を適応とする治療薬の自社開発断念を発表しました。

会社は今後医師主導治験には協力をして良い結果が見られれば開発を再開する可能性も示していますが、バイオベンチャーがいう「再開発も検討」で本当に再開発したケースって記憶にないので、まぁほとんど期待できないでしょう。

なお、重症虚血肢の治験については今秋の承認申請の予定に変わりないとのこと。

 

アロベクチンも完全に断念!

数年前まではコラテジェンとともにアンジェスの2本柱だったアロべクチン。

悪性黒色腫(メラノーマ)を対象とした治療薬として、最後の臨床試験となるフェイズ3に挑みました。

こちらも失敗。

2本柱のうち、1本が折れちゃったんで株価は暴落しました。

アンジェスはメラノーマに変わる新たな適応症として、頭頸部がんなど他の固形がんへ応用できないか検討を進めていましたが、この度それも断念を発表しました。

予想通りでサプライズ感はないですが、それでもネガティブはネガティブ。

これでアロべクチン開発からは完全に撤退することになります。

 

このためアンジェスの残されたパイプラインは……。

 

・椎間板性腰痛を適応症とする「デコイオリゴDNA」についてはこれからフェイズ1を開始するぞーって段階。
(ちなみにアトピーを適応症とした開発については前段階での治験で微妙な結果だったにも関わらず、無理やりフェイズ3に突撃してやっぱり失敗)

・「高血圧DNAワクチン」についてもこれから治験に入りますって段階。

 

上記2つについてはまだまだこれからの話です。

つまりアンジェスに残されたパイプラインは事実上、コラテジェン1本といってよいでしょう。

 

パイプラインを絞るのは良いけども……

現在、大赤字のアンジェスさん。

今期も上半期経過時点で22億の大赤字です。

赤字はバイオなんで別に良いんですが、問題は「金」がなさすぎること。

2017年6月末時点で18億しかない。

赤字額22億の内、非資金取引である減価償却費などはほとんどないので、今期中にもう一回くらい何らかの資金調達をしないとパンクします。

タイミング的にはコラテジェンを承認申請まで持って行って株価を上げたタイミングでやってくるんじゃないか、とか考えてるんですがどうなりますか。

逆に言えばコラテジェンが何らかの理由でポシャったらもう打つ手がない感じ。

ハイリスクが当たり前のバイオの中でも屈指のハイリスクバイオでしょう。

 

んじゃあそれに見合うだけのリターンはあるかというと……。

 

正直、コラテジェン1本で現在の時価総額600億の価値があるかというと、ちょっと理解できないですね。

アロべクチンとコラテジェンが両方成功(コラテの成功は条件付き。早期承認をゲットしてその後の大規模治験でも成功すれば確かに時価総額数千億あってもおかしくないけど、それは気が遠くなるほど先のお話)して納得するくらいの株価です。

アロべクチンが失敗した今、仮にコラテジェンの条件付きで承認されたとしても黒字化にはほど遠いと思います。

治験患者の組み入れだけでものすごく時間がかかりましたし。

 

それに今回の「開発プロジェクトの状況について」という発表についても違和感が。

アンジェスはパイプラインの整理に関して、

 

「経営資源の選択と集中のため」

と言っています。

 

バイオはやろうと思えばどれだけでも研究開発費を使えちゃいますので、黒字化までは「選択と集中」でやっていく戦略は大事だと思います。

やっと黒字化が見えてきたと思ったらすぐにまた新たな開発に乗り出して、株券発行するだけでいつまで経っても黒字にならないって会社には手を出さないほうがいいです。

株価、いつまでたっても上がらないので。

 

だから戦略と集中は良いんですが、今回のアンジェスの場合はそういった戦略を自ら採用したっていうよりも、

 

「単に開発に失敗しただけやん!」

 

ってツッコミを入れたくなるのはワタクシだけでしょうか……。

 

まとめ

前から言ってましたが、前よりもアンジェスの望みはコラテジェン1本になりました(議論はあると思いますが……)。

まさに蜘蛛の糸。

 

ただコラテジェン(重症虚血肢)の成功したとしても、瞬間的には分かりませんが、長期的に今の株価を維持できるかというと怖い気がします。

「あれ、条件付きで承認を得たとしても全然黒字化できなくね?」って気づかれたときにどうなるか。

治験追加数も6例なのでそもそも承認されるかどうかも分からないし。

 

ただ、今の株価はコラテジェン期待で膨らんでいるので、コラテジェンが承認申請されるまでは「今日のネガ材料なんてどうでもええわ」って株価もまだまだ上がっていくかもしれません。

勉強のためにも今後の株価には注目していきます。

 

いずれにしても、ど下手くそのワタクシが言うのもなんですが、今から買いに行くにはちゃんとリスクの考慮もした方がよいかと思います。

それと売るタイミングもね。

グダグダ言いましたが国内バイオが盛り上がるためにもコラテジェンの成功は心から祈っております。

森下先生は愛する3Dマトリックスの技術顧問でもあるしね。

がんばれ、アンジェス!

関連記事

シェアしてくれたら泣いて喜びます。


自作小説販売を始めたぞ!

出版社の新人賞で最終選考まで残ったけど、結局落ちちゃった小説をkindleで発売してみたぞ!

値段は吉野家の牛丼に合わせて380円!

大特価だ!!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください