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【会社四季報の読み方】経営指標のチェックポイントを解説!

いつもお世話になっております!

株を探すならまずは手に取るべきなのが会社四季報。

だけど初心者には字が細かくてどこからチェックすれば良いか分かんないですよね。

そこで、ド下手くそ弱小投資家のぼくはどこを見ているか書いておきます。

ド下手くそになりたい人は参考にしてくれたまえ!

目次

そもそも四季報とは?

本屋さんで見たことがある人も多いでしょう、会社四季報。

辞書みたいなぶ厚いやつです。

上場企業の概要や特徴、経営成績、株価の状況などがまとめてあります。

東洋経済新報社が3月、6月、9月、12月と、その名の通り年4回発行している季刊誌です。

四季報にはザックリと下記のような項目があります。

内容
①企業概要 社名、業種、本社所在地など
②コメント 東洋経済さんの会社への所見。直近の状況など
③業績 会社の売上、営業利益、経常利益、最終利益
④配当 会社が出している配当の推移と見込み
⑤株主情報 上位10名の大株主と浮動株、特定株比率
⑥財務内容 会社の資本金や借金、利益剰余金など
⑦株価指標 ROE、ROA、減価償却費など
⑧キャッシュフロー 営業・投資・財務キャッシュフロー
⑨チャート 株価のチャート(月足)、12ヵ月、24ヵ月移動平均線
⑩今後の見通し 業績予想

それでは順番にチェックすべき項目を見ていきましょう。

会社の事業内容をチェック!

なにはともあれ、まずは何をやっている会社かチェックしましょう。

有名な会社もたくさんあります。

まずはお馴染みの会社から見ていくと、読み方に慣れてきますよ。

出典:四季報オンライン 

*会社の概要と直近にどのような動きがあるのかチェックします。

財務をチェック!

財務とは色んな意味がありますが、ここでは会社の資産や借金、お金の流れなどを書いたものと思っておけばよいです。

個人的には会社概要の次はココをみます。

特に初心者は倒産リスクが高い会社には投資をおススメしません。

まずは株券が紙クズにならないことを最優先し、慣れてきたらリスクのある会社への投資も検討すると良いでしょう。

というわけで、財務で健全な会社かどうかの一つの判断基準を書いていきます。

下記の点に引っかかる会社は、投資対象からぶん投げても良いと思います。

出典:四季報オンライン 

利益剰余金はマイナスじゃないか?

利益剰余金は過去の利益を積み上げたものです。

総資産に比べてこの金額が小さいと、今まであんまり儲かっていなかった会社ということが分かります。

小さいどころかマイナスであれば、会社を立ち上げてからこれまで「損」をしていることを意味します。

開発中のお薬が販売されるまでは赤字が続くバイオベンチャーなんかは利益剰余金はマイナスですね。

 

利益剰余金がマイナスの会社=儲かっていない会社。

相対的には倒産リスクも高い会社なので、初心者は投資対象からは外すべきでしょう。

……そう、素人はバイオベンチャーになんて手を出すべきじゃないのだ!!

 

自己資本比率が40%以上あるか?

自己資本とはザックリいうと株主から集めたお金や、その会社の過去の利益(上記の利益剰余金)を積み上げたものです。

会社がお金を調達するにはどうすれば良いでしょう?

借金をしてくるか、株主に出資してもらうか、自分で稼いでくるか、です。

*あくまでもイメージです。「お金」というのはキャッシュのことではありません。

自己資本比率とは、上記の3つを足した「お金の調達元」のうち、返済の必要がない株主からの出資金と、これまで稼いできた利益の金額の割合を示したもの。

会社は、銀行にお金を返せなくなれば倒産します。

自己資本比率が低いということは、借金の割合が多いということで、一般的には倒産リスクが高いと言えます。

50%以上あればかなり安全性が高いです。ひとまず40%を目安にすると良いでしょう。

もちろん、自己資本比率が高ければ高いほど「良い会社」かというとビミョー。

安定はしているけど、次の投資先が見つかっていない会社なのかもしれません。

ガッツリと借金をしていても、魅力的な成長分野に投資をしている会社の株は大きく値上がりすることがあります。

この辺は正解はありませんが、初心者は何はさておき「倒産しない会社」への投資が最優先です。

 

なお、自己資本比率は高くても、利益剰余金がマイナスという会社もあります。

そう。我らがバイオベンチャー。

株券を刷りまくって、巨額な利益剰余金のマイナスを大きくカバーするお金を株式市場から集めることで、高い自己資本比率を維持しています。

ただ無限に資金調達ができるわけではないので、赤字が続けばいずれはじり貧状態に陥りますので、やはりリスク高い。

自己資本比率だけで判断する前に、利益剰余金がマイナスかどうかをチェックする理由はそこにあります。

 

キャッシュフロー(CF)をチェック

CFとはキャッシュフローの略。

純粋なキャッシュである「お金」の流れを意味します。

それぞれのキャッシュフローの違いは以下の通り。

・営業キャッシュフロー

会社はモノを仕入れて、販売することでお金を稼いでいます。

営業CFは、会社が本業を通して1年間で稼いできたお金の額です。

言うまでもなく、3つのCFの中で最も大事です。

 

・投資キャッシュフロー

投資CFは、建物や車、機械などの固定資産の売買を通じて発生したお金の増減を意味しています。

通常、会社が繁栄していくには定期的な設備投資が必要です。

機械を買うということは、会社が持っているお金は減ることになるので、投資CFはマイナスになります。

逆に投資CFがプラスであれば、「不採算店舗でも売却して現金化したのかな? ちょっと調べてみよう」と思うことが大切です。

営業CFがプラスで、その金額内に投資CFがおさまっていれば、ひとまず健全な会社なのかなと想像できます。

 

・財務キャッシュフロー

財務CFはザックリ言うと、借金や新株発行によるお金の調達から、借金の返済と株主への配当金を引いたものです。

財務CFがプラスということは、銀行への返済よりも追加の借金や増資を行った金額が大きかったということ。

「資金繰りがうまくいっていないのかな?」と気になりますね。

もちろん、新たな成長に向けた大きな設備投資のために、たまたまこの年だけ大きな借金をしたのかもしれません。

投資CFとの整合性が取れていなければ、会社の決算書をチェックするなど、より詳しく調べてみましょう。

[voice icon=”https://yukiyuki13.net/wp-content/uploads/2017/05/cropped-logo.jpg” name=”(僕)” type=”l line”]ってことはつまり……?[/voice]

営業CFがプラス、投資・財務CFがマイナスの会社が王道!!

一般的には営業CFがプラスで、投資CFがマイナス、財務CFがマイナス、全部足してプラス、という状態が理想です。

会社がガッツリ本業で稼ぎ、その稼いできた範囲内で将来に向けて積極的に設備投資もしていて、さらに銀行への返済や株主への配当も行っている状態。

とても健全な会社と言えるでしょう。

一発勝負を掛けるなら、営業CFがプラス、投資CFが大きなマイナス、財務CFが大きなプラスの会社も!!

上記の会社は、一発勝負を掛けている可能性があります。

M&Aや大規模投資によって投資CFが大きくマイナスになり、手持ち資金では投資額を賄えないために借金や増資でお金を調達している会社です。

勝負会社さんの場合は、四季報の記事にもヒントが隠されていることが多いのでチェックしましょう。

会社の投資の妥当性について納得できれば、投資を検討しても良いと思います。

ただし、大きな投資をした際は、失敗したときの「減損」リスクも考慮しておかないといけません。

[kanren postid=”5123″]

 

成功すれば大きなリターンが得られる可能性もありますし、自分の「経営センス」を磨く意味合いで小額投資するのもアリ。

いずれにしても、四季報のキャッシュフローによる会社分析はあくまでも「目安」。

全ての会社の財務内容が精査することは難しいので、各CFの状況を見てピンとくることが重要です。

[btn class=”lightning big bg-yellow maru”]四季報は魚群探知機で漁場の場所を探る作業。見つかれば、個別企業のホームページに飛んで、糸を垂らすべきか精査することがポイント。[/btn]

  • キャッシュフロー簡単チェック表
優良会社さん バブル脱却会社さん
勝負会社さん アカン会社さん
営業CF プラス プラス プラスorマイナス マイナス
投資CF マイナス プラス 超マイナス プラス
財務CF マイナス マイナス 超プラス プラス
ザックリイメージ 営業CFのプラスで、投資CFと財務CFのマイナスを賄えている会社。
本業で稼いできたお金の範囲内で設備投資と返済を行っている優良会社。
バブル期に多額の債務を抱えた会社が、収益体制を改善し、債務や不良資産の整理している?
会社の安全性は高まっており、次なる成長戦略に注目すべし!
借金や増資によってお金を調達し、巨額の設備投資やM&Aを実施して勝負をかけている?
成功すれば株価の爆上げ、失敗すれば暴落。事業内容を精査すべし!
本業が赤字で資金調達を行い、さらに資産も売却している会社。資金繰りに窮している?
株価も低迷していると考えられるので、事業再建計画をチェックすべし!

さらにひと手間加えることでより深く企業の「収益性」と「安全性」を把握することができます。

[voice icon=”https://yukiyuki13.net/wp-content/uploads/2017/05/cropped-logo.jpg” name=”(ブタ野郎)” type=”l line”]……どうやって?[/voice]

キャッシュフローマージンをチェック!

キャッシュフローマージンは、売上高から営業キャッシュフローがどれくらいもたらされているかを示す指標です。

[btn class=”lightning big bg-yellow maru”]キャッシュフローマージン=営業キャッシュフロー/売上高×100%[/btn]

で計算できます。

ぼくは、一般的な収益性を図る指標である営業利益率(=営業利益/売上高)よりも、キャッシュフローマージンを重要視しています。

理由は、会計方法は各社が全て統一の基準かというとそうではなくバラバラだからです。

「売上」や「利益」は会計方法の選択によって違ってきます。言い返せば操作しやすいとも言えます。

一方、現金や預金の流れを示すキャッシュフローは「事実」を表したもの。

さすがに保有している現金や預金の残高までは操作できないので(ヤ○ザな会社じゃない限り)、より各社の実態を正確に表していると考えています。

一般的には15%以上が優良企業の基準。

出典:四季報オンライン

収益性はもちろん、会社はキャッシュさえあれば倒産しないので、安全性の簡易的な確認指標としても活用できます。

キャッシュフローマージンも、四季報でササっと計算ができるのでぜひチェックしておきましょう。

 

業績で成長性と利益率の推移をチェック!

業績欄には売上と営業利益、経常利益、最終利益、1株当たり利益と1株当たり配当金額が記載されています。

出典:四季報オンライン

ここでチェックするのは、なにはさておき本業の利益を示す営業利益が「黒字」かどうか。

赤字続きの会社は、その状況から脱却できる明確な理由がない限り、投資を見送ったほうが安全です。

事業をやった人は分かると思いますが、売上を伸ばし続けることは大変です。

赤字企業はコストダウンから手を付けることが一般的ですが、長く赤字が続いている会社は削るコストもなくなっている可能性があります。

株価も沼のようにズブズブと沈んでいくかも。

その点、売上も利益も順調に伸ばしている成長性の高い会社は安心できますね。

事業内容を見て、市場は今後も伸び続けていくだろうかなどと考えることが頭の訓練になります。

配当金と優待をチェック!

1株当たり配当金と優待もチェックしておきましょう。

出典:四季報オンライン

1株当たり配当金が100円なら、100株買えば年間で10,000円の配当が貰えます。

この低金利時代に株の配当はとても魅力的です。

 

さらに株主優待制度を設けている会社もあります。

アークランドホールディングスの優待は「かつや」などの食事券。

業績が悪化すれば配当金が廃止されることはありますが、株主優待は存続されることが多いです。

魅力的な株主優待がある会社は、株価が下がりにくいという特徴もあるので、こちらもチェックしておきましょう。

初心者は無理にリスクを取りに行く必要はありません。繰り返しになりますが、何はさておき避けたいのは投資した会社が倒産することです。

 

PERとPRBで割安感をチェック!

最後に実績PERとPRBをチェックしましょう。

PER(株価収益率)とは

PERとPBRは四季報の株価指標欄に出ています。

この2つの指標については以下の記事で分かりやすく解説しています。

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簡単にどういう指標かいうと、PERは会社の値段(時価総額)を、会社の利益で割ったものです。

不動産投資を考えてみると分かりやすいですね。

アパートを1億円で買って、家賃からもろもろの諸経費を引いた金額が2,000万円だとすると、購入金額は5年で回収できることになります。この場合、PERは1億円/2,000万円=5倍となります。

回収期間は短ければ短いほどお得。株価についても同様で、基本的にPERは低いほど割安と考えられます。

 

例えば会社を丸ごと買える値段が100円で利益が50円なら、2年で投資額を回収できることになりますね。3年目以降も安定して利益を上げられる会社なら、現在の会社の値段(株価)は割安という判断ができます。

一般的には、PERは15倍を超えると割高、それ以下なら割安と言われることが多いですが、当然のことながらこれも会社がどのような事業をしているかによって変わってきます。

自分が社長になったつもりで、「かつやのビジネスは10年後も同じ利益が上げられているかなあ?」などと考えるときに、PERとても便利な指標なので、ぜひ参考にしてください。

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*下記はちょっと上級者向け。初心者は読み飛ばしてください。

PERを計算するときには最終利益ではなく営業キャッシュフローで計算したほうが良いです。

正確には時価総額を営業キャッシュフローで割った指標はPCFRといいます。

最終利益の中でPERを計算してしまうと、不動産や持ち株などを売ったことによって、単年度だけ発生する「雑収入」が含まれている場合、その年だけ低い値が算定してしまうからです。

また先ほど触れたように、キャッシュフローは操作しにくいため、より実態に近い数字といえます。

割安なように見えても、雑収入はあくまでも「臨時収入」。本業で、実際のお金をいくら利益を稼いでいるかが大事です。

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PBR(株価純資産倍率とは)

PBR(株価純資産倍率)は株価を一株当たり純資産で割った指標です。

純資産というのは会社が持っている資産を全て売っぱらって、借金などをきれいにした後に残るお金。

このお金は全て株主のものになります。

株価をこの一株当たり純資産で割った値がPBR。

分かりやすく書くと、下記みたいなイメージです。

【PBR0.8倍のケース】

・ぼくが株価800円の会社の株を全株購入し、会社のオーナーになる。

・ぼくはすぐに会社の資産を全て売却し、借金も返済。手元には1株当たり1,000円のお金が残る。

・800円で買った会社だけど、1,000円が手元に残る結果に。

・ぼくは差額の200円が儲かってウハウハ

【PBR1.2倍のケース】

・ぼくが株価1,200円の会社の株を全株購入し、会社のオーナーになる

・ぼくはすぐに会社の資産を全て売却し、借金も返済。手元には1株当たり1,000円のお金が残る

・1,200円で買った会社だけど、1,000円しか手元に残らない結果に。

・ぼくは差額の200円を損をして涙目

というわけで、PBRは一般的に1を割っていると割安、1を超えていると割高と判断します。

ただし会社の帳簿上に土地1億と書いてあっても、実際には3,000万円でしか売れないケースなどよくあるため、PBRが1を割っている銘柄もたくさんあります。

この指標も、あくまでも「目安」。

 

あ、ひとつだけ。無形資産でありいずれ費用化される「のれん」を省いて計算すると、将来の不透明性をひとつ排除できます。

四季報ではそこまで分かりませんので、投資をするときには個別企業の決算書で必ず「のれん」をチェックしましょう。

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まとめ

投資初心者はまずはこれくらいをチェックしておけば十分じゃないでしょうか。

あんまりたくさんあれもこれもってなるとイヤになっちゃうしね。

何はさておき「つぶれない会社に投資する!」ことが大切。

まずは手ごろな値段の株から投資を始めてはいかがでしょうか。

本屋には電話帳みたいな四季報が売っていますが、ネット証券に口座開設をすれば四季報は無料で見れちゃいます。

ぜひ活用してみましょう!

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • yukiyukiさん、こんばんは。
    私は久しく「直感」で株の売買をしていましたので、大変為になりました。
    これまで漫然と、営業利益率やPERを見ていたんですが、おっしゃるとおり営業キャッシュフローを用いた「キャッシュフローマージン」や「PCFR」のほうが合理的ですね。

    こうして考えてみれば、バイオ銘柄への投資は滅茶苦茶リスキーです。
    現在の3DMの時価総額は120億円ですが、PER15倍とすれば、純利益8億円が必要です。
    すごーく乱暴に、固定費+研究費が15億円で、変動費(原材料費、販売手数料など)が5割とすれば、約50億円の売上が必要なんですねえ。(税金は無視!)
    ということは、3DMの将来はすっごく期待されていることになります。
    ちなみに、売上100億円なら株価は4倍になるんでしょうか?(10倍ぐらいになってくれー)

    なお、私が最近買っている新日鐵住金のPERは7倍です…

    • もぐらさん、いつもありがとうございます!!
      おっしゃる通りバイオ株は期待先行なのでperやpbrはまるで参考になりませんよね笑
      仮に製品売上だけで100億いけば株価は4倍どころか15倍くらいいってもおかしくないと思います!
      まだまだ果てしないですが次は国内治験をクリアしてマイルストーンをゲットしてほしいですね!

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