いつもお世話になっております!
今日はシンバイオさんから好材料が出ました。
スーパー大型MSワラント中で株価も低迷していますが、これで上に行けるかどうか!
あ、ちなみにタイトルはもちろん「釣りタイトル」です。
関連って良い言葉だよね。
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シンバイオのトレアキシンがCAR-T細胞医療の前処置として使用!
シンバイオが悪性リンパ腫の治療薬として開発を進めている「トレアキシン(ベンダムスチン)」。
悪性リンパ腫と言っても種類がたくさんありまして、トレアキシンは全リンパ腫の患者数のうち、約3割くらいの方に適応可能となっています。
現在、年間の売上は100億弱。
シンバイオは承認を受けているリンパ腫のシェア拡大に努めるとともに、新たな適応拡大を図ることで売上を伸ばそうとしています。
出典:シンバイオ2016年12月期決算説明会資料
こんな感じ。
現在、最も大きな市場である「DLBCL」の適応に向けて、フェイズ3を実施しています。
これが承認されれば、単純に市場規模は今の倍になるので、シンバイオの業績にも大きく寄与してくるでしょう。
そんなトレアキシンですが、ノバルティスが日本初のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)医療として承認申請中の「KymriahTM」が承認された場合、その「前処置」として使用されるよう、変更承認申請を行ったのです。
トレアキシンでがんをある程度やっつけてからCAR-T療法を施すことで、より治療効果を高めようということでしょう。
2018年4月23日付でノバルティスファーマ株式会社(本社:東京都)により、25歳以下の再発・難治性B細胞性急性リンパ芽球性白血病(ALL)および成人の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対する、国内初のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)医療(米国及び欧州における製品名「KymriahTM」)の製造販売承認申請が行われております。今後、同製品が承認された場合、これらの疾患に対してトレアキシン®がCAR-T細胞医療の前処置として使用されることが可能となります。
出典:シンバイオ製薬IR
CAR-T細胞療法とは、患者の身体からがんやウイルス細胞を攻撃する免疫細胞である「T細胞」を取り出し、遺伝子組み換えによってパワーアップ。さらには培養することで数を増やしてから患者の身体に戻すことで、がんをやっつけちゃおうっていう療法です。
トレアキシン単独での「DLBCL」追加適応の前に、CAR-T細胞療法の「前処置」という形でトレアキシンが使用される可能性が出てきました。
ノバルティスによると、ALLの国内患者数は5,000人、DLBCLは21,000人。
シンバイオの資料では患者数一人当たりの薬価100万円と試算していますので、単純に260億円ほどのマーケットにヘッドスライディングできることになります(もちろん今回の「前処置」というのがどの程度のもので、薬価を100万円と試算して良いのかは不明)。
出典:シンバイオ2016年12月期決算説明会資料
また、そもそもCAR-T細胞療法がどの程度浸透するのか不透明なところもあります。
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BR療法(トレアキシンとリツキシマブの併用療法)が標準治療に!
一部の悪性リンパ腫では、これまでの主流であったR-CHOP療法(抗がん剤リツキシマブと3種類の抗がん剤、副腎皮質ホルモン併用療法)から、BR療法(トレアキシン(ベンダムスチン)とリツキシマブの併用)に標準治療に移行するなど、シンバイオはトレアキシンのシェアを順調に伸ばしています。
BR療法が標準療法となったことで、色々な製薬会社などでは、全く新しくお薬を開発してBRとガチンコ勝負を仕掛けるというよりも、BRもしくはトレアキシン単剤プラス○○というお薬を併用させることで、より治療効果を高められないか、という開発に変わってきています。
これはシンバイオにとっては大きな流れ。
シンバイオは何もしなくても、勝手に製薬会社が併用療法の開発を進めてくれるので、治験費用なども掛かりません。
承認されれば、自動的にトレアキシンが併用されてシンバイオの売上に反映されちゃいます。
シンバイオは目下、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を適応症とした、トレアキシンのフェイズ3を実施中ですが、今回のような他の治療法の「前処置」だとか、「併用」といった形での展開にも期待したいところです。
ただ黒字化は遠い!!!!
ただーし。
売上は確実に伸びていますが、今のところシンバイオのビジネスモデルは導入・導出型。
トレアキシンにしても、他社から権利を買い取ったものをシンバイオが日本で開発を進めて、現在はエーザイに販売権を導出しています。
イメージとしては「卸」的な感じなんで、売上に対しての利幅が薄いんですよね……。
エーザイとはまだ契約期間が残っていますが、さらに良い契約条件で他者と提携をするのか、自販モデルに切り替えるかしないと黒字化はキツイ。
エーザイとの契約期間は2020年12月まで。
その後の販売形態をどうするかで、業績も大きく変わってきそうです。
【追記】2018年10月16日 シンバイオは2021年よりトレアキシンの自販体制を目指していくと発表しました!
まとめ
・シンバイオが逆転?
シンバイオにはずっと注目していたんですが、スーパー大型ワラント中なので手を出しづらかった……。
「再生医療」というみんなが大好きパワーワードのおかげもあって、ワラントの行使が進めば上値も軽くなりそうです。
ただ黒字化はまだ先なのと、もう一つのパイプラインであるリゴセルチブの行方が不透明なのでホルダーさんは利確のタイミングが難しそう。
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万が一、イオンシスの賠償金がもらえたら、とか色々考えちゃいますよね。
でもさー。
3〇マトリックス(←こいつは論外にしても)にしても、そーせいのCOPD薬にしても、あとはなんだJ-TECの再生医療品にしても、バイオベンチャーの製品は上市前の思惑どおりには売れてくれなかったりします。
サンバイオも上がりまくっていますけど、承認後に言われているほど売れるのかは本当に未知数。
承認ヽ(・ω・)/ズコーの可能性もあると思っています。
一方で、トレアキシンは適応拡大していって対象市場が拡大すれば、それに対応して一定のシェアが取れることは間違いない感じ。
標準治療として推奨もされたし、お医者さんからの認知度も高まったろうし、ネットワークもできたろうしってことで、自販リスクの壁は多少なりとも低くなっている気がするんですけどね。
個人的には、大規模増資でゲットしたお金で大勝負を掛けてほしいと思うんですが、ただ大株主のエーザイを切れるのかどうか……。
吉田社長の今後の判断に注目したいです。
頑張れシンバイオ!
yukiyukiさん、シンバイオの解説ありがとうございます。
今日の急騰は、これが理由だったんですね。
私は、超ド級MSSOの発表後に1500株を損切りし、120円台で1000株を買い直したので、素直にうれしいです。
もっとも、私が買い直した理由は、9月中にトレアキシンの販売形態の見直しを発表すると、大ほら吹きの吉田社長が明言していたからです。
そして、あと一営業日を残して、未だシンバイオからの販売形態に関するIRはございません…
大ぼらを信じて、120円台の1000株も損切りすることになったら、どないしよう…