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シンバイオがリゴセルチブの中間解析を発表!治験継続も黒字化は遅れ?

いつもお世話になっております!

シンバイオさんも参画している、骨髄異形成症候群(MDS)用の抗がん剤「リゴセルチブ」の国際共同治験の中間解析結果が発表されたぞ!

しかし……。

いつものようによく分からん。

評価が分かれそうですね。

 

以下は、とりあえず現時点でのワタクシの想像です。

異論、大募集!

 

目次

リゴセルチブが中間解析を突破?

気になるシンバイオの発表文章を見ると、こんな感じ。

オンコノバ社は、本試験の中間解析の結果 、事前に計画した統計学的な基準に基づき症例数を増加した上で本試験を継続する旨DMCより推奨を受け、これに従い本試験の症例数を225症例より360症例に増やし継続することを決定しました。 本件の詳細につきましては、オンコノバ社のホームページをご覧くださいhttp://investor.onconova.com/press-releases

出典:抗がん剤「rigosertib(リゴセルチブ注射剤)」のオンコノバ社による第III相国際共同試験(INSPIRE試験)に関する中間解析結果の発表について

とりあえず、オンコノバのホームページをご覧くださいって書いてあるので、ご覧します。

当たり前だけど全部英語。

グーグルさんの力を借りてもよく分からん……。

なんじゃこりゃ。

早々にオンコノバのホームページを閉じます。

 

いずれにしてもポイントは

・治験の継続が決定!

ってことと、

・症例数を225から360に増やす!

ってことです!

当たり前すぎてすいません……、だって分かんないんだもん。。

 

 

シンバイオにとって、中間解析の結果が芳しくなく、治験が中止されるという最悪な事態は避けられました。

一方で症例数も結構増えたなぁという印象。

 

シンバイオは下記のように書いています。

事前に計画した統計学的な基準に基づき症例数を増加した上で

この「事前」って言葉だけに反応しちゃうと、一瞬、今回の症例数増加も計画通りって受け取りそうになりますが、それはないでしょう。

 

発表文の最後でも、

当社はオンコノバ社と協力し、上記の推奨に基づき、国内の症例数を増加の上引き続き本試験を進めてまいります。

って書いてます。

 

なもんで、フツーに考えれば「中間解析の段階では一発承認まで持っていけるようなバッチリデータは取れなかったけど、MDSへの治療薬のニーズは超高いので症例数増やしてやってみろよ。俺たちも良い結果が出ることを期待してんだぜ」ってDMCから言われたって感じなのかな。

 

ちなみにシンバイオは2017年の中間決算説明会で、今回のリゴセルチブの治験進捗予定について下記のように示していました。

出典:シンバイオ製薬 平成29年度中間決算説明会

2018年の1Qまでに症例登録を完了、2018年の上半期にトップラインデータの公表を予定しています。

日本での治験数をどれくらい増やすかは不明ですが、全症例で225⇒360ですからね……。

今回の症例数増加によって、このスケジュールも大きく伸びることになるでしょう。

もちろん、シンバイオの治験費用も増えることになります。

 

当初、シンバイオは2017年2月の中計では今期(2018年)中の販売承認申請を目指していました。

遅くても2019年の計画だった。

 

単純に症例数の増え具合から言うと、少なくても1年半くらいは承認申請が遅れそうですけどどうですかね?

 

うーん。

長いっちゃ長いな……。

でも、今んところPTSは今回の結果は意外と好感されているよう。

確かにバイオじゃ1年半くらいの遅れは当たり前なところもあるっちゃあるけどね。

 

確かに評価が難しい。

MDSは国内で15,000人ほどの患者さんがいます。

シンバイオさんが狙っている市場としては140億円。

出典:シンバイオ製薬 個人投資家説明会資料

……ただし、今回の注射剤についてはターゲットは900人程度。

同時に走らせている経口剤のほうで大きなマーケットを取っていく計画になっています。

 

この辺もあって、投資家は注射剤よりも経口剤への注目度のほうが大きいのかもしれません。

とりあえず「失敗はしなかった」ってことで、ポジティブ評価が勝っているってところか。

 

 

 

うーん。

でもやっぱり個人的には決めてほしかったな……。

特にオンコノバは1回3相に失敗しています。

そのデータを基にして、特定の条件の患者に絞り込んだ上での今回の治験。

次こそはうまくいくだろうなぁと期待が大きかっただけに、ちょっと残念です。

っていうか、かなりの確率でいけると思ってた。

下手すりゃ、「中間の段階でもう承認申請していいよ」なんて言われたりして、なんて期待も。

 

やっぱり治験は開けてみるまで分かんないね。

っていうか、とことんセンスないねワタクシ……。

勉強になりました。

 

あ、もちろん治験継続が決まった以上、成功の可能性もまだまだ全然あり!

明日以降の株価に注目だ。

中間解析結果の詳細が徐々に分かってくるにつれて、どう動きますか。

 

2018年2月7日に当期の業績予想が出るそう。

こちらも大いに注目されるところです。

まとめ

・リゴセルチブ(注射剤)の中間解析はビミョーな結果?

・それでも症例数を増やすことで承認の可能性はアリ!

・ただし、成功したとしてもリゴの承認販売は年単位で遅れる

 

今んところこんな感じでしょうか?

詳細な中間解析結果が知りたいところです。

シンバイオには期待してるし、ビジネスモデルも好きなんで、ぜひとも頑張ってほしいです!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (7件)

  • yukiyukiさん、こんばんは。
    リゴセルチブの中間解析のIRですが、やっぱり不安です。
    ひょっとしたら有効中止かもという夢は砕かれ、症例数を1.6倍に増やすことになりました。
    YAHOOの掲示板で、「症例数を増やしての試験継続がネガティブファクターであるか否かを、専門の方にご教授いただきたい」と投稿しましたが、やっぱりちゃんとした回答はありませんでした。
    トレアキシンが確実に売り上げを伸ばしているので、一応安心はしているんですが、P-1501のコケて、リゴセルチブも治験が長引く(失敗の可能性も当然有り)というのは、正直つらいところです。
    2月になれば、決算説明会で饒舌な吉田社長が、「な~んも心配ありまへん」と雄弁に話されると思いますが…

    • もぐらさん、いつもありがとうございます!
      リゴの中間解析の結果は100点、とまではいかなかったようですね。
      オンコノバとしても当初はもう少し有意な結果が出ると思っていたんじゃないでしょうか。
      それでも継続となったのはこの病気への治療薬としてリゴが期待されている証左でもあります。

      決まった以上は、増やした症例数で有効性が明らかになることを祈る他ないですね……。
      トレアキシン1本への依存度が高くなっているだけに、リゴの経口剤がどうなるかにも注目しています。

      今後ともよろしくお願いいたします!

  • yukiyukiさん、はじめまして。いつもブログ拝見しています。
    リゴの中間解析の結果について、小生の解釈と専門的な解説をお伝えしたくコメントさせていただきます。なお私はOnconova社のリリースの文章とClinicalTrials.govからしか情報を調べていないので間違っているかもしれませんがご容赦を。
    まず「事前に計画した統計学的な基準に基づき」ですが、これは言葉通り今回の症例数増加も計画通りってことです。ただし、元々の計画が中間解析の結果に応じて、①そのまま試験を継続する②薬剤が無効なので試験を中止する③事前に計画した症例数再設計により症例数を増やす④高ハイリスク群(very high risk)だけに絞って試験を継続する、のいずれかにするという計画だったようです(Onconova社のリリースThe SAP for the INSPIREの文章から)。今回の中間解析からは、このうち③を(試験データを踏まえた上で計画通りに)DMCから推奨されたってことです。
    症例数を増加してってことは費用・期間な側面からはネガティブであると思います。さらに症例数を増加させる=想定より効果が多少なりとも低かったということなのであまり良くないように思えるかもしれません。しかし、私はこの結果は最高でないにしろいい結果だと思います。理由としては、①高ハイリスク群だけに絞らずに全体集団の組み入れが可能と判断されたこと②中間解析の結果から症例数を増加したことで成功する可能性が高まったこと。①については、高ハイリスク群のみならず全体集団でもそれなりに効いているという判断が下されており、さらに将来の処方制限(高ハイリスク群にしか治療に用いることができないという制限)リスクが下がったはずです。医療現場での使いやすさとかにもメリットがありそうです。②については、元の試験から推定した効果を元に設定した症例数設計では試験間の違い(組み入れ基準など)による不確実性が高くなるのが常ですが、今回この試験のプロトコールで組み入れられた集団での解析結果を元に症例数を再設計して症例数増加をしているので、いくぶん不確実性が少なくなっているはずです(といっても将来得られるデータは未知なので不確実性はなくなったわけではないですけど)。このあたりから、中間解析の結果はポジティブに解釈ではないかと感じています。
    なお、Onconova社のリリースThe SAP for the INSPIREの文章を信じるなら、いくら中間の結果がよかったとしても承認申請を推奨するっていう判断ルールはなかったみたいですよ。
    今後もよろしくお願いします!

    • 天さん、コメント誠にありがとうございます!!
      ものすごく詳細な解説、心から感謝いたします!

      天さんというよりも、天才さんですね。
      とてもよく分かりました。モヤモヤがスッキリいたしました。
      中間解析の結果を見据えて4つの計画を定めていて、そのうちの1つの計画が採用された。
      そして今回の結果は1から4の内、2番目に良い計画だったということですね。

      その計画というのは、より成功確率を高めるために症例数は増やすけど、対象患者は絞らないと。
      なるほどなー。

      いやー、この辺はすんごく判断が分かれそうですね。
      天さんのようにポジティブに取ることももちろんできますし、あくまでもシンバイオ(オンコノバ)は1の計画で進むと予定していた以上(シンバイオがどの程度の確度で1の計画を見積もっていたのかは不明ですが……)、費用も掛かるし上市も遅れるんだからネガティブだろうと判断する人もいるかもしれません。
      それとおっしゃる通り、今回の症例数増加によって不確実性は確かに低減できますが、225から360という増加数が多いのか少ないのか……。
      中々素人には難しい。。

      結局のところ株の保有期間にもよるのかもしれませんね。
      少なくとも、承認申請を推奨された「事実」だけは否定しようがない。
      なので長期目線で考えている人にとっては過度に悲観する必要はなさそうですね。

      ほんとーに勉強になりました!!
      近くにいたらトンカツをごちそうしたいくらいです。
      今後とも色々教えてください。
      どうぞよろしくお願いいたします!

  • 天さん、とても詳しいご解説ありがとうございます。
    私はYAHOOの掲示板に、「症例数を増やしての試験継続がネガティブファクターであるか否かを、専門の方にご教授いただきたい」と投稿したんですが、期待通りの回答を頂くことができませんでした。
    それが、yukiyukiさんのブログを通じて、天さんからご教授いただけて本当に幸いです。

    今回の中間解析では、有効中止という選択肢はなかったんですね。
    症例数を増やすことは、治験失敗の可能性を暗示しているのかと思っていましたが、天さんから「成功する可能性が高まった」と教えていただき、ほっとしています。

    じつは先日、トレアキシン固形剤のⅠ相治験のIRで、シンバイオをNISAで500株買い増ししたところです。
    貧乏サラリーマンにとって、2千株の投資はビクビクなので、天さんのご解説を大変うれしく思います。
    これからもよろしくお願いいたします。

  • yukiyukiさん、こんばんは。
    一昨日(4/9)、どえりゃー増資IRがありました。
    バイオ恒例のMSワラントですが、希薄化がほぼ2倍という驚異の増資スキームでした。
    シンバイオは、これで100億円以上調達して、2021.12期の黒字化までの資金を確保するようです。
    降参です。持ち株2千株のうち、NISAの5千株を残して損切りいたしました。
    4万円以上の損失となりました。
    吉田社長は、自分が元気なうちにシンバイオの道筋をつけようと考えたんでしょうか?
    でも、でも、100%近い希薄化かなんて…

    • もぐらさん、いつもお世話になっております!
      シンバイオは増資はあるだろうと思っていましたが、この規模感は完全に予想外でしたね……。
      せめてもうちょっと好材料を出して、高値でやりたかったのが目論み外れて…って感じがします。
      それでも株価はあんまり下がってないですね!

      ワタクシ的にはメドレックスのほうでダメージを受けています…。
      バイオの春になると思っていたのが、増資の桜満開です。。
      今後ともよろしくお願いします!

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