あけましておめでとうございます!
3Dマトリックスさんの岡田社長の2018年第二四半期決算の説明会動画がアップされました。
資料自体は既に公開されていたんで大きなサプライズはありませんでしたが、ちょこちょこ良い材料が。
気になるところもあったけどそこは無視。
今日はマトちゃんの良いところだけを書いていこう。
カナダで止血材の承認が下りそう
「下期に製品登録が完了しそうだ」というお言葉を社長から頂きましたー。
いやぁ良かったね。
ヨーロッパの主要国1ヵ国分程度の市場規模があるというカナダ市場。
3Dマトリックスの止血材「purastat」は、地域や代理店によって売上状況が全然違う(しかも会社側も予測しきれないことがよく分かった)ので、今んところエサをあちこちにばら撒いて、うまく食いついてくれる国があれば良いなぁっていう戦略で進めていくしかないと思います。
代理店も販売待ちとのことで、オーストラリアのように「当たれば」良いんだけど。
ちなみに韓国も承認待ちですが、一切触れられず。
サプライズで承認の知らせが来たら結構喜ぶよ。
どうなりますか。
・欧州の新規顧客開拓も進む!
UEGW(欧州消化器病週間)におけるpurastatのディスカッションが開催。
41人のKOL(お薬の販促に影響力を持っているお医者さん)が参加したとのこと。
その内、約半数はピュラスタットを使ったことのないお医者さんです。
後日、それらの多くの医師に直接フォローアップで面談をしたところ、すべての人がピュラスタットを実際に使用することになった!……らしい。
なお、このミーティングが開かれたのはちょうど2Q最終日の10月31日。
3Q以降、社長の言葉を証明するような目に見える売上が上がっていくことを期待しています。
(ヨーロッパもマッケみたいに代理店主導で大規模な販促をやってくれれば良いのにね。これじゃあホントにマトちゃんの「直販」じゃねーか……)
20億なんてトンデモ数字に拘らずに、一時金の金額落として良いから契約しちゃえよ。
だけどそもそもどうなんだろうなぁ。
欧州全域をカバーするディストリビューターとの契約について、今回も一切触れられず。
本当に3社との契約交渉してるのか。
進展してるのか。
いかんいかん。
今日はポジティブなことしか書かないんだった。
えーっとですね。
イギリスで大規模なpurastatの臨床研究が始まります。
その名もPOPS(the Prospective Observational Purastat Study)というpurastatのための医師主導の臨床試験ですよ。
purastatの最適な使い方の共有や、止血効果・安全性の検証などを目的に行われます。
主任研究員はpurastatを上市直後から買い煽りまくってくれている「バンダリ教授」。
その他、イギリス内の全15施設の病院が参加しての臨床研究になります。
その中で岡田社長は「バンダリ先生って学会の中ではそこまで地位は高くないんだよね」ってことを言っちゃってます。
えーそうなの?
今まですんげー持ち上げてたのに。
ESDにおいて、ヨーロッパの中でも権威中の権威みたいなお方だと思っていたよ。
まぁスゴイ方には間違いないんだろうけど、ちょっと意外なお言葉。
い、いずれにしても、今回の臨床試験に参加する、その他の施設はバンダリ先生よりも学会での地位が高いそうな。
学会の重鎮先生たち(直前までアマゾンプライムでドクターXを観てたので、北大路欣也の顔が思い浮かぶ)にpurastatを使ってもらい、その他の医者に広めていってもらえればなぁといったところ。
……だけどイギリスの代理店って買収されちゃったんだよなぁ。
早いところイギリスで新しい代理店を見つけてもらいたいぜ。
評価が高まっても、売ってくれるところがないと意味ないからね。
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止血材の日本の治験が順調に進展中!
一番気になる日本での治験。
現在までかなり順調に進んでいるようですね。
あと半年くらいで終わって、その後解析。
来期中に再承認申請まで持っていければ、さすがに株価も反応すると思います。
売れるか売れないかに、代理店の「やる気」がめちゃくちゃ関わってくる(逆に言えば黙っていても売れるような「製品」じゃない)ことが分かったので、扶桑さんという強力なパートナーがフル稼働してくれる(多分)日本で、早く売上が立ってほしい……。
心臓血管外科での治験も始まりそうですね。
ピュラスタットでいくのか、次世代止血材でいくのか。
治験デザインも大いに注目です。
後出血予防材はランダム化試験結果を待たずに承認申請!
現時点でランダム化試験を実施しているのに、なんで再申請データではヒストリカルコントロールとの比較なのか謎でしたが、試験はまだ終わってなかったんだって。
なんで終わる前に再申請したんだよってことですが、これは素直にランダム化試験が途中段階でもかなり良い結果が出ているから、と考えて良いんじゃないでしょうか。
試験の解析が終わった後に、追加データとして提出することも考えられます。
いずれにしても、少しでも早く承認を取りたいというマトちゃんの迅速な動き|
順調にいけば今期中にも承認取得のお知らせが出るかと。
50%以上、後出血予防効果が得られたというのは結構インパクトが大きい。
めちゃくちゃ期待しているぞ。
止血は焼灼止血などの別の止血法を使うけど、後出血予防効果や治癒効果を高めるためにピュラスタットとの併用をするってケースも出て来ないかな。
自分なら内視鏡術後の後出血の割合が5~20%だったとしても、半分以上後出血を予防できるんだったら絶対に使ってほしい。
こういう自分なら、って感覚、投資には結構重要な気がするし。
EUとしても医療費削減に寄与できるだろうし、今度こそスムーズに承認してほしいなぁ。
次世代止血材もスンゲー順調!
かなり順調に進展してるよう。
内視鏡分野では順調に知名度も上がっているし、使用医療機関が増えて来ているのは分かります。
んじゃあ何で売上に反映されないのか。
これはそもそもの内視鏡の市場規模がどうしても限定的だからでしょう。。
社長も、「心臓血管外科から始まって内視鏡に行って、耳鼻咽喉科にも広がっていって、点から面に」みたいに言っていますが、実際のところ心臓血管外科ではほとんど使われている様子がない。
やはり幅広く外科分野で使用されるには、より止血効果の高い次世代止血材開発は必須だと考えていま。
もちろん、この次世代止血材もめちゃくちゃたくさんある既存製品と比べて、どの程度の競争力があるのかは売ってみるまで分からないってことはピュラスタットが教えてくれたわけではありますが。
いずれにしてもこちらもマトちゃんらしからぬ迅速さで、開発の進展が見られたのは良かったです。
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癒着防止材は来期上期にも承認?
個人的に3Dマトリックスさんの蜘蛛の糸にもなり得ると思っているこの製品。
まずはオーストラリアでの臨床データがある耳鼻咽喉科領域に絞って、アメリカでの上市を目指すという戦略には大賛成です。
FDAからも510kでの申請が認められ、かつアメリカでのヒトでの臨床試験もいらないよってことで、動物実験だけで申請まで持っていけることになりました。
なお510kでの審査期間は90日間以内。
その間、追加データを求められた場合は、審査はストップします。
以前、3Dマトちゃんが510kで申請をした創傷治癒材は2014年10月23日に申請をしました。
そして実質的な承認となる「通知」を受け取ったのが2015年2月16日。
はっや。
3ヶ月半で承認取れてるぜ。
まぁ強化版キズパワーパッドみたいな製品(あくまでも例えだよ。怒ららないでね)である創傷治癒材と比べると、時間は掛かるかもしれません。
それでも一度申請から承認まで持って行った実績はありますし、人での臨床データも癒着率は0/60と完璧(比較試験じゃないけど……)。
あとはウサギさんを使った試験で、対象となるmerogelと比較して圧倒的な好成績を達成してくれることを祈る!
なお、510kの場合、「先行機器と少なくとも同程度に安全かつ有効であることが証明」できれば承認されますが、ここは承認後のマーケティングの材料としても使えるような、良いデータが見たいですね。
同じウサギさんの左右のお鼻を使って、一つはmerogel、もう一つはpurastatで癒着防止効果を測る試験。
明暗ハッキリ出るまさにガチンコ試験だ。
逆に言えば自己組織化ペプチドじゃないヒアルロン酸などを原料とするmerogelも癒着率ゼロだったら、
「ズコー!!!」
だよなぁ。
ドキドキしながら待ちましょう。
それでは本年もよろしくお願いいたします!
yukiyukiさん、おはようございます。
早速、西川きよし師匠の2Q決算動画についてご解説いただき、有難うございます。
米国での癒着防止材なんですが、豪州のマッケのようなしっかりした代理店なら、同じぐらいPurastatが売れるんでしょうか?
米国の人口が3億2千万人で、豪州が2千4百万人です。
米国は13倍なので、豪州の売上を仮に5千万円/年とすれば、米国は6.5億円/年ですやん。
副鼻腔炎の手術を受ける人は、それなりに豊かな生活レベルでしょうから、貧富格差の大きな米国ではちょっと差し引いて5億円ぐらい?
それでも3DMにすれば、鬼の首を取ったぐらいの成果になりますが、結果は如何に?