こんにちは。
どうもワタクシです。
いつもお世話にっております。
相変わらず体調が悪い。
なんなんだ。
この30歳を超えてからの体の疲れようは。
金曜日もバイオの株価はガツンと下がりました。
思わずジーンさんだけ買っちゃいました。
さてさてアメリカの雇用統計は良かったようですね。
ダウはめちゃくちゃ上がりましたが、週明け日本市場はどうなるか。
なんか普通に寄り天になりそうな気がしないでもない。。。
さあフェイズ3で失敗続きのバイオ。
そんなバイオの中でも失敗続きなのががんワクチン。
今度こそ!の期待を集めているのが久留米大発のバイオベンチャー「ブライトパスバイオ」(*2017年7月1日、グリーンペプタイドからブライトパスバイオに社名が変更されました)さんです。
ブライトパスバイオとはどんな会社?
ブライトパスバイオは去年の10月にマザーズに上場したばかりのバイオベンチャーです。
すでにバイオバブルは終わっていましたから株価も公募価格を割って、ずっと低迷していましたね。
それもそのはずブライトパスバイオのパイプラインはがんペプチドワクチン。
はい、これまで数々の会社が挑戦をし続けてきましたが、軒並み失敗してきたあのがんワクチンです。
老舗バイオのオンコセラピー・サイエンスがその代表格。
2度もフェイズ3で失敗しました。
*オンコのTOPKはすごいおもしろそうですけどね!
がんワクチンとはこんな感じ↓。
ど素人のなので間違ってたらご指摘ください。
なんかがん細胞の表面にはその細胞特有のペプチドがあるんだってさ。
そんでそのペプチドを人工合成して患者に大量に注入すると。
そしたらキラーT細胞といわれるガンとかウイルス細胞を攻撃する細胞が、「やべーぞ、なんか変な奴ら(ペプチド)が大量発生してるぞ!追い出せ追い出せ!」ってことで体内で活性化する。
がん細胞はこのペプチドと同じペプチドを持ってるわけだから、キラーT細胞はがん細胞も一緒に攻撃してくれる。
【出典:富士フイルムHD がんペプチドワクチンの治験概要】
てな感じの仕組み。
抗がん剤とか放射線治療の副作用ってかなりしんどいらしいですから、自分のキラーT細胞によって免疫を高めてがん治療できるならこんな良いことはないですよね!
現在は前立腺がんのワクチンを開発中!再来年にもフェイズ3の結果が発表か!
ブライトパスバイオさんはこのがんペプチドワクチンで、前立腺がん用ワクチンを開発しています。
フェイズ3の真っただ中。
今んとこのパイプラインはこれともう1本のみ。
おおこれぞバイオ。
まさにハイリスクハイリターンだ。
しかも先述したようにがんワクチンは実にたっくさんの会社が挑戦してきて、高い壁にバッツーン!と跳ね返されてきたもの。
いやあ痺れますねええ。
現在の時価総額は200億円台半ば。
結構な金額です。
しかもこの前立腺がん用のワクチンも、現在富士フイルムにライセンスアウトしているんですが、会社がかなり苦しい時期に契約したんでしょう。
上市してもロイヤリティは5%程度と言われています。
契約一時金もゼロだったというからおう、びっくり。
承認取得しても11億だそうな。
夢のワクチンの金額としてはあまりに安い。
ちなみに同じ前立腺がん治療薬であるアステラスのイクスタンジは15年に262億の売上をあげました。
仮に「ITK-1」がイクスタンジを超える300億の売上を上げたとしたらどうなるか。
300億×5%=15億。
少ないとはいいませんが、300億売るってよっぽどだからな。
やっぱりITK-1だけで黒字化は極めて難しいっていうか、無理と言わざるを得ない……。
だけど、今の株価が高すぎるかと言われればそうとも言い切れない。
いうてもこれまで失敗続きのがんワクチンです。
成功すれば次のパイプラインでは契約金も跳ね上がることも予想できます。
社長も1,000億規模のがんワクチンの契約も出てきていると強気です。
というわけでうまくいけば株価も吹っ飛ぶでしょう。
さあ伸るか反るか!
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これまでのところ臨床試験は順調に進捗しているようだぞ!
上場当初はがんワクチンを開発しているということでこりゃ到底買えんと思っていました。
状況が変わったのが今年1月。
いきなり地元紙でデカデカとブライトパスバイオの記事が掲載されたのです。
内容は極めて順調な臨床試験の状況を示すもの。
他の抗がん剤が効かなくなった患者にブライトパスバイオのワクチンを投与したところ、生存期間が1.7倍~2倍程度まで伸びたということです。
がんワクチンの優位性のひとつである副作用もほとんどなかったといいますから、かなり期待値があがりました。
もちろん株価も一気にズドーンと3倍くらいにまで。
今はまた下がってきましたのである意味では買いやすい水準になったともいえます。
もう少し治験は続きますが、ついに成功が見えてきたという感じですね。
これまで苦難が続いてきたがんワクチンで初めて上市にこぎつけられるか。
がん患者にとっても是非とも成功してほしいと願っています!
【追記】さらに自社パイプラインについても強化を図るために、がん免疫療法(T-iPS 細胞療法)の世界初の臨床応用、事業化を目指しているアメリカの会社、アドバンスト・イミュノセラピー(AIT)を子会社化しました。
iPS細胞を使って、若くて元気なキラーT細胞を大量に培養し、がん治療に繋げようとするもの。
ブライトパスバイオ本体とのシナジーも大きく、今後が期待されます!
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ITK-1は前立腺がんだけが対象じゃない!
ブライトパスバイオの最重要パイプラインのITK-1。
前立腺がんを対象にしたものですが、実は脳梗塞の一種である「膠芽腫」の治療薬としても開発が進められています。
しかもフェイズ3。
主導して行っているのは久留米大学ですが、治験に成功すればブライトパスバイオが権利を引き受け、ITK-1の適応拡大を目指すのでは、と注目されています。
……そして治験結果が出ました。
残念ながら成功とはいえない結果に。
ただこの結果を今後のパイプラインの開発に活かしてほしいと思います。
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他にもブライトパスバイオには隠れたパイプラインがある!
膠芽腫同様、ブライトパスバイオには会社が公表していない(久留米大学が主導して治験を進めている)隠れたパイプラインを持っています。
例えば「KRM19」。
転移性トリプルネガティブ乳癌に対するがんワクチンです。
状況はフェイズ2が終わったところ。
標準治療抵抗性トリプリネガティブ(triple negative: TN)乳がんに対する 19種混合ペプチドワクチン(KRM-19)療法の早期第II相臨床試験
詳細な結果発表については見つけられませんでしたが、19種の混合ワクチン。
「KRM19」についてですが、つい先日の「癌と医学療法」という雑誌にも、責任研究者の唐宇飛先生の名前で寄稿されています。
トリプルネガティブ乳がんに対する混合ペプチドワクチン(KRM-19)療法の臨床的検討 唐 宇飛ほか
5月には学会発表もありましたので、こうしたことから現在の臨床試験は良好に進んでいるのは間違いないです。
19種混合ペプチドワクチン(KRM19)による転移性トリプルネガティブ乳癌に対する早期第2相臨床試験久留米大学 医学部 外科学 唐宇飛
問題は「KRM19」がグリーンとどう関わってくるのかという点。
あくまでも久留米大の研究で、大学が他の製薬企業との共同開発の契約を結んじゃったら意味ないじゃんって話なわけで。
ただ、提携先としてはやっぱりブライトパスバイオが有力な候補の一つだと思います。
久留米大は「がんワクチンセンター」を開設し、福岡県もこの取り組みを強力に支援。
県としても当然のことながら、同じく県内に本社機能を構え、久留米大発のベンチャーであるブライトパスバイオとの連携を望んでいる感がめちゃくちゃ出ています。
がんワクチン開発の産学連携事例が生まれた地域としての発信を強めていますので。
というわけで「KRM19」の進捗と、ブライトパスバイオとの具体的な連携内容が発表されたら株価も見直されるでしょう。
現在、グリーンは「ITK-1」にかなりの経営資源を費やしています。
「ITK-1」の治験が終わる来年頃に材料が出てくれば面白くなりそう。
フェイズ2を通っている可能性が高いというのは大きいです!
まとめ
一時はもう無理だろと思われていたがんワクチンですが、成功まで手が届きそうな位置まできました。
……とはいってもオンコのときも手が届きそうな位置まできて2回ダメだったわけですが……。
治験の進捗を見る限り順調に見えますが、蓋を開けなきゃわからないのも治験。
*散々勉強させていただきました……。
株価的にもある程度の成功確率を織り込んだ水準になっていますので、仮に治験が失敗すればおそらく時価総額的には100億を大きく切ってくるんじゃないかと思います。
逆に成功すれば一時的に600億くらいになる可能性も。
まさにハイリスクハイリターン。
面白い銘柄ですが、ポートフォリオの大部分をぶっこむのだけはやめたほうがよろしいかと。
バイオは現物余剰資金が合言葉だ!
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました_(._.)_
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