いつもお世話になっております。
どうもワタクシです。
年末になり、仕事が忙しくて株価もろくにチェックしていなかったんですが、バイオがひどいことになってますね。
ワタクシが大いに期待しているサンバイオさんの株価に目を疑いました。
調べてみると、みずほ証券のレーティングの引き下げが要因になってたんですね。
みずほ証券がサンバイオの目標株価の引き下げを発表!
みずほ証券がサンバイオへの目標株価を従来の1760円から1420円に引き下げてきました。
大きく下げたねぇみずほさん。
理由としては米国の慢性期脳梗塞を対象としたSB623のPhase2b試験の進捗に不透明感があると。
まぁ不透明感は今までも大いにあったけどさ。
会社は全然見通し発表しないし。
いずれにせよ、みずほは当初見込んでいた18年試験終了を1年遅らせ19年に。
それに伴い承認取得時期の予想も23年に遅らせ、それによってレーティングも引き下げてきました。
いやワタクシも早ければ来年中の終了、でもバイオのことだから18年になってもおかしくないかなぁと思ってたのです。
それが19年が事実だとしたら、これは確かに遅えよなぁ。。
だけど問題はなんでこんなに遅れるのかってところですよね。
SB623に何らかの不具合が生じてるんなら遅延どころの騒ぎじゃないわけで。
治験が遅延しているとみられる理由は?
まぁ遅延は現時点ではみずほ側の予想に過ぎないわけですが……。
みずほとしては治験デザインの複雑性から、患者さんが集まっていない(とみられる)ことを理由にしています。
つまり、通常治験というのは、治験薬と偽薬との比較を行い、有意差を見るわけですが、SB623の場合は飲み薬とは違います。
頭を切開して投与する必要があります。
だけど偽薬を投与するのにガチで頭を切開するのは、患者さんへの不利益が大きすぎます。
まぁいうなれば無意味に骨に穴を開けるわけですからね。
さすがにそれはできない。
というわけでSB623の治験では、SB623を投与する場合は頭蓋骨に穴をあけて投与し、偽薬を投与する場合は「部分的な切開」に留めるとしています。
つまり投与する医師からすれば、だれにSB623を投与して、だれに偽薬を投与したかって一目瞭然なのです。
これじゃあ、比較はできませんよね。
そこで今回の治験デザインは少々複雑なものになっています。
FDAとも相談して採用された方法が、投与する医療機関と観察する医療機関を分けるというもの。
観察する医師はSB623と偽薬を投与された患者さんの区別がつきませんし、患者さんも部分的とはいえ頭を傷つけられているわけですから、自分がどちらを投与されたのかは判断できません。
そして投与終了から一定期間後に患者さんの運動機能の改善を測ります。
結果、SB623を投与された患者さんのほうが改善されていれば、それはプラセボではなく、SB623の薬効だと判断できるわけです。
まぁ一言でいえば、「単純に患者さんだけを集めれば良いんじゃなくて、投与と観察の施設をペアで集めなければいけない」という複雑性があるのです。
みずほはこれにより、治験の進捗に時間がかかっているとみています。
1患者に対して、2施設が必要。
施設はペアである必要。
うーん確かに時間はかかりそう。
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本当治験は遅れているのか?
みずほが治験終了を19年とした予想を導いた理由は下記が考えられます。
まず、28年10月28日に発表された、SB623の導出先である大日本住友製薬の決算説明会で、モルガンスタンレーがSB623の患者リクルーティングに遅れが生じているのではないかと、質問しています。
これに対し、再生・細胞医薬事業を担当している取締役である木村徹さんは「施設の立ち上げに時間を要し、スケジュール変更も検討している」旨の回答をしました。
一方で、「改善の傾向もみられるし、今後、急激に改善する可能性もあるとみている」とし、計画変更の判断にはもう少し時間を要するとの考えを示しました。
でもこの言葉だけを聞けばおそらく遅れるんだろうなぁという予想はできます。
だってバイオのいう「可能性」ってあんまり前倒しになるイメージがないんだもん。。
さらに、みずほがレーティング引き下げを決断したのは、サンバイオが先月出した業績予想の修正だと思います。
サンバイオは当初予想から赤字額を大幅に減らした数字に変更してきました。
もちろんこれは治験の遅れが生じているために、そのための「コストが来期以降にズレてしまうから」であろうことは簡単にわかります。
このサンバイオの予想修正が決め手になって、みずほとしてはレーティングの引き下げに踏み切ったのでしょう。
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現時点ではあくまでも治験の複雑性による遅延!
のようですね。
SB623の初期投与の患者さんに重篤な副作用が出て、治験が見直しになったとか、そういったことは考えにくいです。
したがって、会社の将来性と、SB623の期待値が下がったわけではないと考えています。
とは言いながらも19年は遅い。
当分、大きな材料が出る可能性が少なくなったので、短期的には大きくさげる局面もあるかもしれません。
ワタクシはSB623そのものの価値に疑いが生じたわけではないと思いますので、このまま気絶しておこうと思っています……。
それに会社の当初予想から遅れが生じているだろうということは分かるんですが、そもそも会社側は見込みを発表していないので、どれくらいの遅れなのかは判断できません。
みずほの「19年」予想の妥当性も、今のところは全く判断できないのが正直なところです。
もちろん、下手すりゃ19年より遅れることも十分あるかと……。
サンバイオは来年の3月中旬に来期の予想を発表するとしています。
その際に、SB623の治験の状況について何らかの説明があるでしょう。
「劇的な改善」が見られたら良いですが、まぁあまり過度な期待はせずにのんびり待っておきます。
その頃は仕事の忙しさもピークなので、そのほうが恐怖……。
【追記】平成29年2月9日、トランプリスクにビビっていったん売却しました……。
まとめ
・会社の当初見込みからは進捗が遅れているのは間違いない!
・でもその遅れがどの程度かは不明!
・遅れはあくまでも治験デザインに起因していて、SB623に問題が生じたということは考えにくい!
今んところそれくらいですね。
SB623の可能性に投資していますので、その価値に疑問符がつかない限りは持ってようかなぁと。
どうせド下手糞なのであたふたしてもしょうがないですしね……。
ちなみに外傷性脳損傷への適用については、今んところみずほは従来予想を変えていません。
早ければ20年には日本で条件付きでの販売。
最先端の細胞医薬品が、まさに世界で先駆けて日本で承認されてほしいと思います。
*追記!
[kanren postid=”3798″]
http://stemcellstudy.ucsf.edu/ (アメリカ脳梗塞)
http://tbistemcellstudy.ucsf.edu/ (アメリカTBI)
http://sb.vob.jp/ (日本TBI)
治験患者募集サイトですがここらへん眺めて募集締め切られるのを
のんびり待つしかないでしょうね。
あまり遅れると兄さん大好き3dマトリックス化するのが心配ですw