いつもお世話になっております!
今日は12月決算の会社がたくさん3Qの発表をしましたね。
我らがバイオベンチャーでも注目の会社が決算を発表したよ。
あんまり良い内容はなかったなぁという印象。
日経も下がりそうだし、週明けが怖いぜ!
シンバイオさん(4582)
承認済みの抗がん剤「トレアキシン」の適応拡大に伴い、売上は前年同期比で大きく伸びています。
71.7%増。
昨対で見ると相変わらず好調ですね。
それでも2Q(29年4月~6月)の売上よりも3Q(7月~9月)の売上は減っています。
29年2Q:916百万⇒29年3Q:630百万
個人的にはもうちょっとあるかと思ったけど……うーむ。
ただこの辺は季節変動もあるんで何とも言えません。
去年の同時期も売上的には小さかったし。
なので悲観する数字でもないとは思います。
今後とも注目です。
カルナバイオ(4572)
がんの原因になると言われる「キナーゼ」を阻害する創薬基盤技術を持つカルナバイオさん。
自社で開発したお薬のタネを販売する「創薬事業」と、他社が行うキナーゼ阻害薬開発を支援する「創薬支援事業」が事業の2本柱。
一時は、黒字化を果たしたカルナさん(1年だけだけどね……)。
今期も再度の黒字化を予想していましたが、3Q決算発表と同時に通期計画を赤字予想に修正してきました。
それも7億の赤字。
大幅な下方修正です。
今日決算発表されたバイオベンチャーの中では、一番残念な結果となりました。
原因としては
・創薬事業について、「CDC7阻害薬SRA141」の臨床試験開始が翌期にズレ込む見通しとなったことから、それに伴って導出先のシエラ社から貰えるマイルストーン収入「440百万円」の今期中の計上もなくなったこと。
・創薬支援事業について、北米地域で「がん免疫と関係があると言われるジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)の活性測定を簡単にできるキット」を売りまくるぞ計画を立てていたけど、思ったほど売れなかったこと。さらに既存の受注先である小野薬品からのプロファイリング受注も減っちゃったこと。
創薬事業の治験については、まぁこの世界は遅れるのは当たり前っちゃ当たり前(ほんとは当たり前であったほしくないんだけど……)。
それほど驚きもないです。
ここはとりあえず社長の「少し」遅れることになりました、という言葉を信じるしかない。
一方で創薬支援事業の減少は気になるところ。
昨年実績の創薬支援事業は一昨年よりも大きく減少し、さらに今年はその昨年よりも落ち込む計画に修正してきました。
今回の社長メッセージでも創薬支援事業については触れられていませんし、「中期経営計画の修正に関するお知らせ」でも今後の挽回策については「丁寧な学術的説明を行う」という極めてシンプルなご回答……。
上の文章が、あくまでも創薬支援事業についても「少し」見込みから遅れているだけで深刻な話じゃないんなら良いんですが、「丁寧に説明していくくらいしか方策が見つかんないよー」っていうことなら怖いなぁ。
国内の創薬支援事業の売上も一昨年、昨年、そして今年と右肩下がりなのも気がかり。
それでも修正してきたとはいえ、7億程度確保できる見込みなのは大したもんちゃ大したもんだけど。
週明けの株価はどれくらい下ではじまるか。
今でも大分落ち込んでますし、案外下がらないかもね。
それよりも来年あたり増資をしてくるかも。
シエラからのマイルがいつ入るか、創薬支援事業の大型受注を予定通りゲットできるか、この辺りとの競争になりそうですね。
ジーエヌアイさん(2160)
ついに黒字バイオの仲間入りをしそうなGNIさん。
今3Q単体では黒字化を果たしました。
子会社のBABも買収されたばっかりのときは「ねーちゃんの会社をバカ高い金で買ったんじゃないか?」という疑いが掛かっていましたが、今のところは結構ナイスな買収だった感じ。
安定した収益源になってくれそうですね。
そして特発性肺線維症の治療薬「アイスーリュイ」。
2Qの310百万円から3Qは388百万円。
こちらも順調。順調だけど……。
そろそろ保険収載の影響が数字に反映してきてほしい。
もしかしたら今回、ズドーンって伸びてるかなぁて淡い期待も持っていたんですが、極めて「想定内」な数字でした。
というわけでGNIさんの決算、総合的にはちょっとビミョーな感じか。
もちろん、黒字転換したのは立派です。
見解は分かれるとことだと思いますので、こちらも週明けの株価に注目しておきます。
ラクオリア創薬さん(4579)
実は今週再びちょこちょこ買い始めたラクオリアさん。
なもんでこちらも注目していました。
……特になんもありませんでしたね。
バイオにとっては、なんもないのが「良い知らせ」なのかも。
そーせいさん(4565)
今日じゃなくて昨日決算が発表されたけど。
決算よりも、いきなり「アラガンに導出したM1の日本国内でのレビー小体型認知症(DLB)を、アラガンとの契約を変更して、やっぱり自分で開発していくよー」って発表したことに注目が集まったそーせいさん。
さらにさらに。
今日まさかの200億の増資を発表!
さすが桁が違うぜ、そーせいさん。
しかし急な展開にビックリ。
情報も少ないんでよく分かりません。
とりあえずこちらも増資発表により週明けは下がりそうな感じ。
それにしても……。
国内バイオベンチャーのトップを走るそーせいとペプチドリーム。
ペプチドリームの舛屋研究開発部長は朝日新聞のウェブ版のインタビューで今後の有望な分野を聞かれ、「アルツハイマー以外は全部」と答えています。
一方でそーせいは、一旦導出したアルツハイマーのパイプランを自社開発に切り替えた。
ガツンとリスクを引き受けたのです。
おもしれー。
まぁ舛屋さんもアルツハイマー治療薬開発のすべてを否定しているわけじゃなくて、「進行を遅らせるような薬は今後も出てくると思う」と答えていますので、両者の考えには矛盾はないとも言えますが。
とりあえずそーせいには今回の決断に至った過程を説明してほしいですね。
多額の増資の発表もしたんだしさ。
社長の前向き発言からすると、そーせい側からの提案なような気もしますが、一体どういう条件でそーせいに「なんらかの」権利を移行したんでしょうか。
一時金で国内の開発販売権を全て買い戻すのか、それともマイルストーンで段階的に払っていくのか、はたまた上市した後のロイヤリティをアラガンに払うという契約なのか。
追加の情報を求む!
まとめ
・決算またぎは怖い!
別にバイオだけに言えたことじゃないけど。
リスク回避のためには決算前に一度離して、無事に決算を通過すれば買い戻す(多少前よりも買値が上がったとしても)方法もあるのかもしれません。
上記銘柄などの動きも参考にしながら、より良い(退場しない?)投資方法を研究していきたいですね!
言うは易し行うは難しだけど……。
いつも興味深く拝見し勉強させていただいてます(^o^)
yukiyukiさんは3dマトリックスの2Q決算またぎされますか?
私は回転が下手くそなのでこのまま大枚握りしめるつもりですが。。
そろそろドカンと朗報が聞きたいですね!