いつもお世話になっております。
どうもワタクシです。
今日は3Dマトリックスさんがストップ高でした。
岡田社長の決算説明会が高評価だったようですね。
ただマトちゃんの場合は続かないことも多いので、あまり期待せずにどっしり構えていようと思います。
そして今日は3Dマトリックスさんのことなんて吹き飛ぶIRがUMNファーマさんから発表されましたね。
UMNのインフルエンザワクチンは販売承認を得られず!
UMNが申請中だったインフルエンザワクチンの販売承認申請の取り下げを発表。
アステラスから共同事業契約を解約されるという最悪の結果となりました。
なかなか承認が下りず、苦戦していることは分かっていましたが、やっぱり駄目でしたか。
FDAからは承認を受けていて、アステラスというメガファーマがパートナーということもあり、承認申請した当初は間違いなく承認されると思っていました。
いや本当にバイオの世界に絶対ってないんですねぇ……。
再認識いたしました。
そして今回非常に勉強になったのは、やっぱり申請してもなかなか承認されないのは手を出しちゃいかん!ってことですね。
3Dマトリックスに次ぐ今回の件で、もう心からよくわかりましたよ。
というか、3Dマトリックスの件があったので、一時は承認期待から持っていたUMN株をすべて手放していました。
ありがとう3Dマトリックスさん!
あなたのおかげです……。
っていうか怖くて持ってられないですわ。
またしても会社と当局の間で見解の相違が!
3Dのときもそうでしたが、またもPMDAと会社側との間で、臨床データの意義についての考え方に大きな相違があったよう。
アステラスが実施した臨床試験では、会社の設定した評価項目がすべて満たされるという最高の結果が出ました。
それなのにPMDAの見解は「リスク・ベネフィットの観点に鑑み、本剤の臨床的意義は極めて乏しく、審査の継続はできない」。
いや、これ強烈すぎるだろ……。
UMNも正直っていうかなんて言うか。
「極めて」ってつける必要あったか……。
もうイメージ的には最悪ですよね。
3Dと違うのはリスク・ベネフィットっていってるくらいなので、多分PMDAは安全性の面でも疑問視しているんでしょうね。
3Dの場合は安全性には問題なかったけど、有効性の面で見解の相違があったということでした。
UMNは再度の承認申請は可能との見解を示していますが、正直全く先が見えない状況です。
だってアステラスが臨床で評価項目を達成したのにダメ。
アメリカでの臨床試験成績や使用状況を提出しても、全然ダメ。
お話にならんレベルって切り捨てられた。
となると再度申請するにしても、相当高いハードルの治験プロトコルを設定する必要があると思います。
なんか莫大な臨床試験費用だけかかって、治験失敗って結果が目に浮かぶような……。
再治験をして承認の見込みがあると思えば、アステラスにしても継続という選択肢もないわけじゃないと思うんですよ。
だけど0502も0501も手放して、契約を解除した。アステラスさんからの損切り&縁切りです。
もうお手上げ状態だと思ったから手放したって見方をしちゃうんですがね。
それにUMNは債務超過状態。
とても単独で治験再開なんてできる状態じゃないでしょう。
日本はあきらめて米国への原薬輸出事業に特化するしか生きる道はないと思われます。
それでも事業継続は困難!
日本はストップして、原薬に特化するとしても苦難の道が待っています。
まずは何と言って「お金」がない。
債務超過状態は継続していますし、手元キャッシュは枯渇寸前です。
増資やシンジケートローンの延長などにより何とか食いつないでいる状況ですが、リアル自転車操業。
シンジケートローンについても、契約条項に定められている「平成28年末までに0502の承認を得る」という順守事項に抵触しており、会社側はなんとか0502の審査対応状況を見極めるまでは、期限の利益の喪失条項の適用をしないよう求めていました。
てか、見極められちゃったじゃん!!
110億の借り入れどうなんのさ……。
これ本当銀行も頭痛いぞ。
あんな製造工場もらっても金になんないしさ。リアル不良債権じゃん。手放すに手放せない。
唯一の救いはバックにIHIがいること。
UNIGENに半分ずつ出資しちゃってるから、さすがに簡単にトンずらこくわけにもいかない。
ってことでなんらかの対策は打たれるんだろうけど、IHIも調子よくないし、どこまで付き合っていくのか。
【追記】と思ったら、あっさりとIHIがインフルワクチン事業の撤退を検討のニュースが。動きが速すぎてついていけない……。アステラスは40億の関連損失を計上としていますが、IHIはどのくらいになるんでしょうか……。見習うべきところしかない損切りの速さ! 残念ながら真面目に倒産確率が跳ねあがったと思います。
UMNは2017年度からの米国Flublokの原薬輸出開始を見込んでいますが、これが確度の高い計画ならばIHIも慌てて手離す必要はないような気がします。IHIはこれまで多額の投資や債務保証をしてきたのにさ、日本の結果が出た時点で撤退を検討って、危険な香りがプンプンする。
アメリカもスムーズにいってないんじゃないか?と穿った見方をしてしまうんですが……。
巨大な製造工場の維持費だけで毎日お金が垂れ流し状態。
日本での上市がなくなったことで、この垂れ流し状態に歯止めがかかる時期も全く不透明に。
アメリカにしたところで、FDAに原薬製造設備の承認申請をこれからするという段階。
他のアジアの状況なんてもっとそう。
先行きが全く見えません。
目下のところは「売上が立つ時期」なんかじゃなく、向こう数年間の赤字垂れ流しに耐えうる財務基盤をどうやって確立するか。
会社がいう「抜本的な改革」の具体的な方策・手段に注目したいと思います。
UNIGEN=UMNがポシャっちゃって、国内株主の莫大なお金で建てた生産設備が、PSCに安く買い取られるのだけは悲しくなるなぁ……。補助金だっていっぱい入ってたし。なんか本当にショック。
それにしてもこの状況、平野社長もう寝れないだろ……。考えただけで胃が痛くなります。
関係ないのに胃が痛くなる。
なんか自分は株を持っていないのに、3Dマトリックスさんのストップ高の喜びが消し飛んじゃうくらい暗い気持ちになりました。
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まとめ
・PMDAは0502の臨床を酷評!
・再治験をしても成功は厳しい!
・そもそもお金がないので、資金調達と組織改編を同時かつ早急に進めなければ倒産も!
・アステラス撤退、頼みのIHIも撤退(検討)、絶体絶命の大ピンチ!
おそれていたことがついに起きたなぁという感じです。
承認薬を持っていないのに自前の製造工場を保有しているUMNは、バイオの中でもさらにハイリスクハイリターンな会社でした。
そして今回は完全に悪い方向に出ちゃいました。
正直、これからどうやって巻き返していくんでしょう……。
先の行方が全く分からないので、ガチで小説みたいな展開になってきましたね。
池井戸潤ならここから大逆転させるんですが、小説じゃなくて現実世界。
バイオのためにもUMNには心から頑張ってほしいですが、相当難しい状況に追い込まれています。
アステラスとIHIが去る今、銀行の支援継続も無理でしょ。
9回裏ツーアウト、ピッチャーダルビッシュ、バッター僕ってくらいの状況。
明日以降の株価の推移はもちろんですが、UMNの事業計画の見直し、銀行の出方、新たなエンジェルが現れるか、など大いに注目したいです。
【追記】*UMNが新しい経営計画を発表しました↓↓↓
UMNが新中期経営計画を発表したぞ!CMC開発・工業化の受託事業は成功するか?
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
あ、3Dを持っている人は売らないでね。多分下がると思うけど売らないでね。
以上、独り言でした。
独り言でした。
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