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デルタフライの注目肺がん治療薬に全力乗っかってブログを書いておく

いつもお世話になっております!

なんだかんだオリンピックを見まくっていどうもぼくです。

そんな中、ぼくが愛するデルタフライファーマのDFP-14323のPFS(無増悪生存期間)がタグリッソに並んだという情報が飛び交っています。

みんな雰囲気で「すげー」ってなっていますが、ぼくを含めて肺がんのお薬の状況とかちっとも分かってないじゃないですか。

ぶっちゃけ分かってるふりしてるだけで、ド素人なわけじゃないですか。

投資にはこの雰囲気が大事だもんね。

というわけで今後のPFSが良い数字が出ることを期待して、雰囲気で整理しておきます。

目次

肺がんの種類はたくさんあるぞ!

肺がんの発症には遺伝子の変異が関わっています。

一口に肺がんと言っても、下記のように細かく分かれているわけ。

出典:中外製薬

デルタフライのDFP-14323やタグリッソが対象としているのは、肺がん患者の約半分を占めているEGFR遺伝子変異

市場的には一番大きいところ(タグリッソの国内売上は951億円)です。

さらにEGFR遺伝子変異の中でもいくつかのパターンにわかれていて、「エクソン19の欠失変異」とか「エクソン21のL858R点突然変異」だとか、ここまでくるとド素人のぼくがサッと見たくらいじゃよく分かんないんですけど、とにかく複雑なわけですよ。

そんなこんなで、このEGFRに作用するお薬が続々と出てきています。

出典:がんサポート

14323と併用されているジオトリフは第2世代に位置づけられていて、今比較されているタグリッソは第3世代のお薬になります。

結局なにが効くんじゃいってことで、タグリッソが第一世代のお薬とガチンコ対決をした結果が下記。

第一世代のお薬がPFS(無増悪生存期間)が10.2ヶ月だったところ、タグリッソは18.9ヶ月をたたき出して圧倒的勝利(P<0.001)という結果に。

これでタグリッソは当初承認を取っていた、第1世代や第2世代のお薬が効かなくなった患者さんの2次治療のお薬としてのみならず、1次治療のお薬としても第一選択薬となりました。

下の感じ。

出典:AnswersNews

分子標的薬はいずれ耐性ができて効かなくなりますが、タグリッソはその後の2次治療にも使え、さらに1次治療でも圧倒的絶対王者であるならば、「ほかのお薬いらへんやん」とこう考えちゃいますよ。

実際、今回の治験でDFP-14323と併用されているジオトリフの国内売上は2018年に110億だったところ、2019年には75億に落ち込むなど、タグリッソ席捲の影響もあり存在感が薄れている状況。

タグリッソ一強であることは間違いないですが、ただ一方でこういうド素人考えもできます。

「タグリッソにしてもその他の分子標的薬にしてもいずれは耐性ができてしまい、かつ唯一タグリッソだけが二次治療に使えるのならば、最初にタグリッソ以外の分子標的薬を使って、その耐性ができた段階でタグリッソに切り換えれば、生存期間も大きく伸ばせるのではないか?」

ぼくもそう思ったわけですよ。ネットで調べていたら、中にはその選択肢もあり得るとするお医者さんもいらっしゃるよう。

ただ一方で問題も。

二次治療でタグリッソが使える場合の条件がアリ!

二次治療でタグリッソを使う場合、何でもかんでも使えるわけではなく、条件が定められています。

耐性ができる要因としてあるのが「T790M変異」、「c-MET増幅」、「HER2増幅」など。

これらの変異によって、細胞増殖を促進する信号の増強などが引き起こされ、EGFRが発する増殖信号を止めることができなくなったりします。

そしてタグリッソが二次治療として使えるのは「T790M変異」が陽性であった患者さん(全体の50~60%)のみです。

出典:大分での肺がん資料

なので、タグリッソ以外の分子標的薬で治療して、耐性ができた後に本命のタグリッソを投与しちゃろう戦法を採用したとしても、半分の患者さんはタグリッソが使えないという問題(それなら一次治療からタグリッソを使っておけばよかったじゃんリスク)がでてきます。

ぼくが子供のころにやっていた親子丼の鳥だけを楽しみに残した挙句、米と卵だけでお腹いっぱいになってしまい、鳥が全く入ってこなくなって大損する、みたいなイメージです。

さらに「T790M変異」があるかどうかを調べるには「肺生検」が必要なので、めちゃくちゃ痛い思いもしなきゃなんないという。

うーん、ぼくでもやっぱり最初からタグリッソを選んじゃうかもしんないぞ。

てなわけで結論としては、14323+低用量ジオトリフが広く使われるようになるためには、「DFP-14323とジオトリフの併用剤が、タグリッソと同等の有効性がありかつ副作用が少ない」お薬として認知されることが重要。

そうなれば「一時治療では14323+ジオトリフ、耐性ができた後には二次治療としてタグリッソ」という選択肢も取りえるんじゃないか説がもっと出てきてもいいのではと思うわけです。

もしくはデルタフライが一時期いっていた「脳転移肺がん(40%くらいに発生)」に絞って優越性を取りに行く作戦もアリだと思います。

2,000億円を超えるともいわれる肺がん市場なので、EGFRがその50%、さらに脳転移が40%だとしても市場規模としては十分。

タグリッソも血液脳関門BBBを通過して、脳転移肺がんを奏功する(奏効率64%)ことが分かっていますので、ジオトリフ+14323の脳転移患者に絞った詳細な治験データに興味あり。

当然デルタもこれらの結果をもとに、タグリッソとEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん患者全体を対象としたガチンコ対決をしてくるのか、脳転移に絞って優越性を取りに行くのか、はたまた通常用量のジオトリフとの非劣勢を取りに行くのか、などなどフェイズ3のデザインを決めてくるはず。

そしてフェイズ2の結果が素晴らしいものなら、日本の提携企業も現れるはずで、このデザイン決定にも関わってくるはず。

はずはずはず!!!

14323については、その辺がどうなるか楽しみにしている次第であります。

各分子標的薬の副作用について

ちなみにPFSがタグリッソと同等(18.9ヶ月)だとして、もうひとつは副作用について。

14323+低用量ジオトリフはグレード3以上の副作用は5人で19.2%(うち、特にジオトリフの副作用としてキツイらしい下痢は1人)。タグリッソは42%(多めに見えまが、これは治療期間が長いから?タグリッソは一般的には副作用は少ないとされています)。

第一世代のイレッサと、タグリッソ後に出てきたタケダのビジンプロの比較試験ではそれぞれ41%と63%という結果が。

出典:新薬情報オンライン

治療期間が異なりますので、単純に有害事象の発現割合だけで比較は困難ですが、14323にはほとんど副作用はなく、ジオトリフも低用量のため強い副作用は抑えられている印象です。

なおタケダのビジンプロのPFSは14.7ヶ月、アジア人に限ると16.5ヶ月となっています。

出典:日本がん対策図鑑

アジア人は長くなる傾向があるようですが、果たして14323+低用量ジオトリフはどうなるか。

開発パートナーにも注目!

このようなタグリッソ一強時代を踏まえて、日本での協和化学にかわる開発パートナーが現れるかにも大注目しているわけです。

ド素人には小規模なシングルアームの試験で、PFSタグリッソ超えがどの程度のインパクトなのかよく分からないところがあります。

ひとまず雰囲気で「タグリッソ超えすげー」といってダンスを踊っておく気満々なんですが、実際の試験の評価はパートナーが現れるかと、契約一時金がどれくらかで判断するしかありません。

ワンチャン、なにもなしえなかったとしても、PFSがこのまま伸びていくだけで「タグリッソ超えすげー」からの「きっと導出内容もスゲー」に繋がり、「デルタフライ激安すげー」に繋がるという、雰囲気だけで株価爆上がり相場になる可能性もあります。

もちろんその逆で、いずれ来ると誰もが予想できる増資ネタからの雰囲気バブル崩壊もあり得ます。

実際にパートナーが決まるかどうかも含めて、今後の流れはとても勉強になりそうなので注目していきます。

まとめ

とりあえず、できるだけ伸びていますように

このままPFSの結果が伸びていけば、14323の期待値が上がることはもちろん、10917の治験結果が出るまでの期待期間を埋めることができるので、その意味でもありがたい限り。

さすがにそろそろPFS中央値に到達しそうな気もしますが、脳転移を含めたより詳細なデータの開示とフェイズ3のデザインにも注目しつつ、トンボちゃんの放置プレーを継続しようと思います。

おつかれさまでした!

がんばれニッポン!

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