おススメ証券口座

ラクオリア創薬(4579)の株価はどうなる!黒字化は2019年以降か?

こんにちは。

いつもお世話になっております。

どうもワタクシです。

今日は最近元気の有り余っている感のあるラクオリア創薬さんについてどんな会社か見ていくぞ!

ちなみに以下はど素人のワタクシの作文ですので、誤りがあればご指摘を_(._.)_

目次

ラクオリア創薬の母はファイザー

世界最大のメガファーマであるファイザー。実はラクオリア創薬の母体はこのファイザーなのです。

ファイザー日本法人の中央研究所から独立する形で設立されました。

こんな流れもあり、現在でもラクオリア創薬はバリバリの創薬開発型のベンチャーです。

創薬に関するインフラとしては、ベンチャー企業の中ではトップ級。

会社のスローガンも「innovators for life」ですからね。

本社は名古屋市にあり、名古屋大学との産学連携により抗がん剤の開発にも取り組んでいます。

 

ラクオリア創薬はココがすごい!

ラクオリア創薬の強みは「イオンチャネル」を標的とした圧倒的な創薬力です。

イオンチャネルとは細胞膜を貫通し、 イオンを選択的に透過させる膜たんぱく質のこと。

 

……もうこっから訳わかんないんですが、つまりですね、人間の体は数兆個の細胞からできていると。

そして薬が作用するのは、細胞に含まれている多くのたんぱく質に何らかの作用を及ぼすから。

たくさんあるたんぱく質ですが、細胞の内側や細胞膜にあるたんぱく質は創薬の観点から分類すると、以下の4つに分類できます。

 

1.受容体

⇒元来人間の身体に備わっている細胞の表面にあるたんぱく質。ホルモンや神経伝達物質が作用する。

2.酵素

⇒細胞の内部に多く、化学変化を引き起こすたんぱく質。

3.膜輸送たんぱく質(イオンチャネル等)

⇒細胞の中と外で一生懸命物質の運搬をしている佐〇急便さん的なたんぱく質。

4.核内受容体

⇒細胞核内にあるたんぱく質。細胞増殖、分化、代謝促進に関する制御を中心的になっている物質です。優秀な交通誘導員さん的なイメージですかね。

 

それでですね、薬はおおむねこの4つのたんぱく質に作用することで、効果を発揮するのです。

では既存薬がそれぞれどのたんぱく質に作用しているかと言いますと……

 

受容体が45%、酵素が30%、膜輸送たんぱく質(イオンチャネル)が5%、核内受容体が2%、その他不明が20%弱となっています。

 

圧倒的に既存薬の作用点は受容体と酵素で占められていますね。

この要因として考えられるのが、そもそもの割合的に受容体や酵素に分類されるたんぱく質の数が多いのではないか?という点。

これはザックリ言うと確かにその通りなんですが、ただですね、たんぱく質の割合的には膜輸送たんぱく質は15%ほどと言われているのです。

 

15%あるのに、既存薬の割合でみると5%。

ってことは、まだまだイオンチャネルには創薬に有望な作用点となるたんぱく質が隠されていそうです。

んじゃあ何でこの分野をターゲットとした創薬開発が進まないのか。

それはスクリーニングが非常に困難だから。

 

医薬品の開発では膨大な数の化合物の中から、有望な化合物をふるいにかける作用が必要になります。

酵素や受容体では機械を使用し、相対的には容易にスクリーニングが可能なんですが、イオンチャネルの場合は、リガンドと言われるたんぱく質に特異的に結合する物質が内在していないことが多く、完全な自動化による高速スクリーニング(HTS)ができないんです。

イオンチャネル型のお薬開発には独自の実験技術・ノウハウがいると。

 

この難問を解決すべく、ラクオリアは化合物のライブラリー数を増やし、ロボット導入によりスクリーニングの高速化を実現し、化合物の分析機器の共同開発にも成功しました。

これまで培ってきた人的な分析技術に加えて、一部作業の自動化を実現することで、効率的なイオンチャネルをターゲットとした創薬開発が可能となったのです。

 

イオンチャネルに作用する医薬品はさっき書いたように上市品の内5%にしか過ぎませんが、全医薬品に対する売上割合としては22%もあります。

つまり、イオンチャネル型の医薬品は開発が困難な反面、非常に効果の高い薬が多いと考えられます。

まだまだ「未開拓」な分野ですので、さらなる画期的な「新薬の種」が隠されているはず!と期待せざるを得ません。

 

とはいえまだまだベンチャー企業。湯水のごとくに開発費を使うわけにはいきませんので、ラクオリアは疾患領域を消化器領域、疼痛領域に絞り込んで開発化合物の創出に取り組み、その開発権を製薬企業にライセンスアウトすることによって収益化に繋げようというビジネスモデルを構築しています。

スポンサーリンク

[ad#co-1]

現在のパイプラインの状況は?

創薬力をウリにしているだけあって非常に豊富なパイプラインを有しています。

消化器系と疼痛系のものを中心に、また動物薬や統合失調症を対象とした薬など公表されているものだけで10本以上。

その内、最も大きな収益が期待できるのは胃食道逆流症(GERD)の治療薬「テゴプラザン」です。

 

テゴプラザン

胃食道逆流症が適応症。

既存治療の主流であるプロトンポンプ阻害薬剤(PPI)とは異なるメカニズムで、PPIよりも速やかにかつ持続的に胃酸分泌を抑制するカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)と呼ばれる新しい作用機序の胃酸分泌抑制剤です。

全世界での市場規模はなんと2兆円。

既に上市済みの同適応を対象とした薬の売上は、合計で1000億を超えちゃってますので、これら薬の次世代薬と言われるテゴプラザンの市場はかなり大きい。

既に中国、韓国、台湾といったマーケットについては韓国の CJヘルスケアに導出済み。

現在、韓国でフェイズ3を実施中で、順調にいけば2018年中にも上市が見込まれています。

この結果が良好だと、一気に黒字化が見えてきますし、企業価値も大きく向上するものと思われます。

ラクオリアとしてはこの臨床結果をブリッジング(海外の治験データと日本の治験データの橋渡し)する戦略を持っているからです。

 

つまり韓国人でこんな良い結果が出てるんだから、この結果も参考にしてよ。一から日本人で治験やんなくても良いじゃんってことで、早期の導出・早期の承認に繋がるものと想像できるのです。

というわけでテゴプラザンのフェイズ3結果には大注目しておきましょう。

【追記:韓国のフェイズ3は無事成功し、承認申請を行いました!!】

[kanren postid=”4410″]

 

RQ10

胃腸症や慢性の便秘薬として期待されるのはこの薬。

同じく韓国のCJヘルスケアに導出されています。

イギリスで行われたフェイズ1では明らかな薬効が示され、安全性についても問題なかったとのこと。

会社側としてはグローバル地域を対象として導出を計画中。

現在、アメリカでも助成金を受け、パーキンソン病患者の胃不全麻痺に対する有効性評価の医師主導治験が実施されています。

この結果も国内及び全世界での導出活動に大きく影響すると思いますので、非常に注目しています。

 

TRPM8遮断薬

今度は疼痛の分野で大いに期待されるTRPM8遮断薬です。

神経障害性疼痛などへの適応を目指しています。

ネズミさんへの実験では明らかな薬効が示されたとのことで、順調に前臨床の段階へと進みました。

どこかの段階でこのお薬も導出されると思います。

上市までの道のりは長いですが、こちらも期待。

 

グラピプラントとエンタイス

こちらは動物へのお薬です。グラピプラントが疼痛、エンタイスが食欲不振を適応症とするお薬です。

少々遅れ気味ですが、2017年中にはアメリカでの上市が見込まれています。

会社側としてはピーク時売上額50億(2剤合わせて)を目標値に設定。

ロイヤリティーは5%程度と見られていますので、これだけで一気に黒字化というわけにはいきませんが、安定した収益を生んでくれる製品になりそうです。

 

ジプラシドン

これはラクオリアには珍しい統合失調症と双極性障害を対象とした精神疾患系のお薬

アメリカをはじめとして既に多くの国で販売されているお薬で、これをラクオリアが権利者であるファイザーから国内での開発権を買って、さらにMeiji Seika ファルマに再ライセンスアウトしたお薬なのです。ラクオリア発の製品じゃないので、イオンチャネル型の疼痛・消化器系のお薬じゃない。

現在、明治がフェイズ3を実施中で、良好な結果が出れば2019年にも承認申請。2020年に販売開始となるでしょう。

こちらも楽しみ。

他にも諸々ありますが、代表的なところではこんな感じ。

 

というわけでブロックバスター級の製品、さらには上市間近の製品を多数抱えているラクオリア創薬さんです。

パイプラインが多い分だけ、研究開発費もかさんで赤字が続いており、手元キャッシュも心もとない状況にはありますが(というか間違いなく近々何らかの資金調達が発表されるかと)、2020年くらいから先は安定して黒字を出せる企業になるのでは?と思います。

 

まとめ

・ラクオリアのイオンチャネル型の創薬力がスゴイ!

・打ち出の小槌でパイプラインを量産!

・だけどその分だけ研究開発費も大きいので今は大赤字!

・黒字になるのは2019年からか?

 

時価総額から考えても割安感のあるラクオリア創薬。

ただこれまで何度も計画の見直しや、増資を乱発してきたので株価も上がって下がっての繰り返しな感じ。

プラスの材料が豊富な一方、高い確度でマイナスの材料も出すであろう会社なので、ワタクシみたいなビビりには手を出しづらい銘柄かもしれません。

増資が発表されて、ガツーンと下がれば買いやすいんですけど、ここまで収益化が見えてくると増資が来てもそんなに下がんないような気もします。

とりあえず現状は愛する3Dマトリックスさんに注力しているため様子見していますが、非常に夢のある銘柄であることは間違いないと思います。

これからも応援しているぞラクオリア創薬さん。

なお、「投資は自己責任、そして余剰資金で」を心からおススメめします。

それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました_(._.)_

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (4件)

  • これ結構イケると思いますよ。
    私もサンバイオまだ時間かかりそうだから先にこっちに振ろうと
    考えはじめてます。

    ジプラシドンは世界で売られてるのでほぼ必勝?
    テゴプラザンは用途1つじゃないようなのと前治験結果から
    用途全てで全勝かはともかく用途全滅は考えにくいかと。

    と考えると先に結果が出る、数倍の確率が高いんじゃないかなー
    考えます。

    そしてお金無いのが難点ですが
    増資で1割2割希薄しても旨みあるかも。

    やーバイオ株は夢あって楽しいですね。
    ここ半年くらいいじめられてますけどw

    • コメントありがとうございます!
      SB623は画期的な薬なだけに治験も時間がかかりそうですねぇ。

      シプラシドン、僕も成功確率はかなり高いとは思ってるんですが、先日のUMNの件もありましたし、
      元々日本ではドラッグ・ラグの問題も言われてますから、安心はできないって感じでしょうか。

      テゴプラザンについても、ここにきて会社は上市時期について弱気な姿勢も見せ始めました。
      が、おっしゃる通り、いつかは承認されると思っています。
      長期的に見ればパイプラインも豊富だし買いだと思ってるんですが、ビビりな僕はなかなか手が動かずw

      バイオは本当に一度手を出すとやめられませんねぇ。笑

  • ブログいつも楽しく拝見させていただいています。

    yukiyikiさんの3Dマト愛に引けをとらない程に、私が愛してやまないラクオリアについての記事を書かれていたので1つ情報を提供します。

    ラクオリア創薬の資金調達の可能性についてなのですが、「平成28年12月期(第9期)通期決算説明会資料」には”各年度末での資⾦残⾼30億円の維持”との記述がありました。
    この資金残高目標は一昨年までは”40億円”であり、これを根拠に増資が行われてきたのですが、去年は”35億円”に引き下げられ、事実去年は増資が行われませんでした。
    これより、ラクオリアは大幅な下方修正がない限り今年中に資金調達を行うことはないだろうと考えています。

    ※一般的なバイオベンチャーであれば適当な口実を付けて資金調達を行うことが十分あり得るのですが、ラクオリアはそんな子じゃありません!

    • いつも誠にありがとうございます!

      マリウスさんも相当ラクオリアに入れ込んでおられるようで。笑
      ようやく決算を確認しましたが確かに引き下げてきてますね……。
      会社としてもできるだけ増資は避けたいと考えているようで、この姿勢は大変評価できます!
      3Dも見習え!って感じですw

      それでも現預金の残高はさびしいものになってきているので、あとは各パイプラインの収益化との競争になりそうですね。
      会社計画通りに順調に進んで、各種マイルストーンで運転資金が確保できれば株主は大勝利!
      今の時価総額は安すぎますので、僕もタイミングを見て入りたいと思っています。

      ご教授いただきありがとうございました!

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次
閉じる