いつもお世話になっております!
メドレックスが待ちに待った提携を発表しました!
予想されていたオキシコドンテープ剤MRX-1OXTの提携じゃないよ。
こいつはビッグサプライズだ!
メドレックスが第一三共と共同開発を発表!
メドレックスは3つの経皮吸収製剤技術を持っています。
一つはおなじみのILTS。
薬物をイオン液体化して経皮吸収性を高めて貼り薬にしちゃうぞって技術ですね。
もう一つはNCTS。
今回発表された第一三共との提携は、このNCTS技術を使って一緒に貼り薬を共同開発していこうぜ!っていう契約でした。
こいつがどういう技術かってぶっちゃけおバカなワタクシはよく分かってないんですが、なんのせ「ナノコロイド」を使った経皮吸収技術になります。
コロイドっていうのは液体に、個体とか気体の粒子が均一に混ざり合ってるもの(……違ってたら教えてください)。
ナノコロイドってのは、このコロイドの粒子がめーーーーっちゃくちゃ細かい状態になってるイメージですね
お薬をナノコロイド化すれば、めーーーーっちゃくちゃ細かくなったお薬粒子も皮膚のバリアをすり抜けて体内に入ってくれます。
メドレックスはこの技術を使ってアルツハイマー治療薬MRX-5DMLを開発しています。
これはアルツハイマー治療薬「ドネぺジル」と「メマンチン」を配合した貼付剤です。
NCTSによって、経皮吸収性が高く、液状化しているため比較的即効性もある貼付剤を実現できるとともに、大きなメリットがもう一つ。
考えられる理由はいくつかあるそうですが(言い換えればハッキリした理由はよー分からんそうですが)、ナノコロイド化すると「皮膚刺激」を抑えられるそうな。
先発薬となるノバルティスのアルツハイマー用の経皮吸収製剤「イクセロンパッチ」は皮膚刺激が強く、「貼る場所は毎回変えなさいよ」と注意されています。
というわけでワタクシもMRX-5DMLについては大いに競争力が期待できる製品ではないかと期待していました。
ただ当初2017年中にフェイズ1に入る予定としてたのが、始まらなかったので心配だったんだよね。
よーやく納得。
今回の提携話もあって2018年以降にズレこんだ感じですね。
あーよかったなあ。
ちなみに第一三共との共同開発については、「NCTS技術を使って一緒に貼り薬を共同開発していこうぜ! 開発進捗に応じてメドレックスは第一三共からマイルストーンをもらえるよ。仮に上市まで持っていければ第一三共に独占供給するよ。ちなみに開発候補品は秘密だよ」とのことです。
まぁ開発候補品は非開示ってことですが、MRX-5DMLであることは間違いないでしょう。
ナノコロイドを使ったメドレックスの開発候補品としてはMRX-5DMLのほかに片頭痛の治療薬もありますが、これについては2016年の2Q決算説明会の動画で現松村会長が「ちょっと様子見よか」と中断しているとしています。
やっぱり片頭痛の治療薬は即効性のニーズが高いようですね。
辛いもんね。
アイタタタってなったときにすぐに効いてもらわないと。
貼付剤の場合は2時間くらいかかるので、開発を進めたとしても売れるかどうか判断に迷っている様子が伺えます。
ってことで、第一三共との開発候補品=MRX-5DMLかと。
【追記】ごめんなさい大外ししました! メドレックスがHPでパイプラインを更新。第一三共との開発候補品は、MRX-5DMLとは別の模様!!
新たなパイプラインが誕生したということで、むしろ喜ばしい話だと思います! アルツハイマーについては1相に自力で突入して、成功後、第一三共(または他社?)に導出という話はあるのかないのか……。
出典:メドレックスホームページ
ちなみにもう一つの経皮吸収技術はマイクロニードルアレイ。
微小な針で薬物を皮膚内に挿入する技術です。
一時は帝人と提携していましたが、現在は契約を解消し、メドレックスが単独で開発を進めています。
ILTS、NCTSと提携先がポコポコ出てきましたので、こちらも新たな提携先がポンっと出てくる可能性もあると期待しているぜ。
業績には「織り込み済み」! 今後の株価は?
第一三共との提携については、今期の業績予想に「織り込み済み」との一文が。
確かにこの前の業績予想が出た時に書いた記事でも、チザニジンのマイルだけにしちゃ2018年の売上デカいなぁって思ってたんだよね。
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今回の契約で一時金は発生するのかとか、今期中にフェイズ1に入る予定だとすればそのマイルストーンはあるのかないのか等々、全部非公開のため判断はできませんが、まぁいくらかは含んでいるんでしょう。
それも含めての「織り込み済み」。
恐怖の一文!!!
し、しかしここは冷静に考えるぞ。
もちろん、織り込んでなくて「影響について精査中」ってパターンがホルダーとしては最高だったわけですが、ただ業績予想出したのって2月9日だからね。
当然、この時期にはほぼほぼ提携は決まっていたものと思われます。
そんな確度の高いものすら織り込まなければ「予想」の意味もないし、会社側としては当然の姿勢じゃないでしょうか。
……とはいえ、「織り込み済み」がバイオ株ホルダーにとっては紛うことなき恐怖の一文であることもまた事実。
翌日だけぴょーんと上げて、数日かけて元通りって形を何度見てきたことか。
下手すりゃ、いや下手しなくても当日寄り天だってフツーにあるよね。
ただーし。
ただしただしただし!!
今回の提携については、確かに会社が出してきた業績予想の「数字」には結果的に織り込んであったわけでありますが、スーパー極悪人インサイダー野郎以外は当然のことながらこれっぽちも予想できなかったビッグサプライズ材料。
これが承認申請待ちのお薬が承認決定した、みたいな話ならまさしく「織り込み済み」法則が炸裂して、イナゴさんたちが一目散にいなくなるってことは考えられますよ。
でも今回は明らかに性質が違うだろ!!
……って信じてるんですが、フツーに一週間後には1300円に戻ってるってことも大いにあり得そう。
でもまぁいいや。
今日の発表は、決してciplaがとち狂ったわけじゃなくて、間違いなく複数の大手製薬企業からメドレックスの技術が評価されていることを示してくれました。
ウィズの行使が進むことでしょう。
下がればさらに買い増しチャンスと前向きにとらえまくる所存でいます!
この辺は3Dマトリックスさんに散々鍛えられたからな!
今でも愛してるよマトちゃん。
……キミは相変わらず全然材料を出してくれないけど、愛してるよ。
まとめ
・メドレックスが最近頑張りまくり!!
ここに来てすんごい進展してきているメドレックスの各パイプライン。
……松村ジュニアって実はトンデモなく優秀なお方なんじゃないでしょうか。
最初出てきたとき、「なんつうガラのヤローなんだ」と思っちゃってごめんなさい。
あ、あと1年半前の動画でも、松村会長が公表されているパイプライン以外にも複数社と提携して共同開発をしているって話していますので、今後もポーンと良いお知らせが出てくることを、あんまり期待せずにちょっとだけ期待しています。
この感じ大事でしょ。
期待せずに期待する感じ。
もちろん、オキシコドンの導出やリドカインの開発進展、チザニジンのフェイズ3なども大注目です!
さて寝よう。
あまり重要では無いですけどコロイドは沈殿しにくい小さな粒子のことです。牛乳がいい例で、牛乳の白い成分は沈殿しませんよね。でも遠心分離など、沈殿させようと思ったら沈殿させることもできます。