おススメ証券口座

JCRファーマの株価はもっと高くていいだろ?血液脳関門通過技術に期待

こんにちは!

いつもお世話になっております!

どうもyukiyukiでございます!

バイオ株投資って怖いですよね~。

特に赤字企業の場合は、現在開発中のパイプラインの期待だけで株価が形成されちゃってるもんで、当然のことながらその期待がなくなったら、投資したお金も砂のように溶けていきます。

ネガティブ材料が出たときの衝撃は何回経験しても慣れません。

でもでもやっぱり成功したときの高揚感も忘れられないわけで。

ここまでくると多分にギャンブル要素が出てくるので非常に危険。

ぜーったいにおススメしません。

 

というわけで今日は比較的安全なバイオ株だと、ど素人のワタクシが考えている「JCRファーマ」さんについて考えてみるぞ!

(絶対に安全な株なんてないのでご注意を!)

目次

JCRの成長ホルモン製剤「グロウジェクト」がスゴイ!

JCRファーマさんは1975年と歴史のあるバイオ医薬品の開発型企業です。

本社は芦屋。

ワタクシみたいなど底辺の人間は足を踏み入れることも許されない、あの高級住宅地。

名前も格好いいしなー!

(スリーディーマトリックスも名前だけは超格好いいけど……)

 

さて、この会社。

思いっきり黒字企業です。

バイオベンチャーによくある、パイプラインを導出したことで、ぽーんっと1年だけ黒字になったとかじゃないですよ。

13年以降、増収増益を続けている、バイオ株というのも憚られる完全な医薬品メーカーです。

 

配当もちゃんと出してくれてます。

利益の40%を基準に配当を出してくれる株主にも配慮した会社なんです。

研究開発を優先することが株主価値の向上に繋がるっていって(その戦略も妥当性があれば全然OKですが……)、配当なんて一ミリもする気がないバイオ企業が多い中、素敵だよなあ。

 

売上の内訳ですが、メインとなるのは何といっても成長ホルモン製剤「グロウジェクト」です。

2017年決算で、JCRファーマさんの総売上180億のうち、106億がグロウジェクトの売上なんで、6割弱がグロウジェクトで占められていることになります。

国内シェア第4位の18%を占める成長ホルモン薬で、今後さらに市場拡大が見込まれている稼ぎ頭。

PPMマトリックスでいう典型的な花形製品です。

 

もちろん薬ですから、グロウジェクトの安全性になにか問題が出たり、圧倒的な薬効を発揮する競合薬が出てきたりすると、6割の売上が吹き飛んじゃうってリスクはあります。

グラウジェクトについては、安全性の面では、93年の承認以降、大きな問題もなく処方されていますので、そんなに心配はなさそう。

ただ競合薬の面では、帝人が一時金40億を払って導入した、新規長期作用型成長ホルモン剤「VRS-317」の開発を進めています。

これはほぼ毎日注射するグロウジェクトと比べ、月2回の注射でOKですよと、注射の痛みに敏感な子供にとっては、かなり利点が大きな製品。

 

現在、小児における成長ホルモン分泌不全性低身長症を対象にフェイズ2/3を実施中です。

もっとも、承認までにはまだ時間が掛かりますし、成功するかどうかも分かりません。

また、グロウジェクトは小児の対象だけでなく、成人成長ホルモン分泌不全症等、適応拡大を進めています。

なので今のところはそこまで気にするリスクとは思いませんが、頭の片隅には競合薬の開発状況は入れておきたいところです。

 

JCRファーマは国内初の「バイオ後続品」を承認させた会社!

JCRファーマさんの収益の柱として、「エポエチンアルファBS」があります。

キッセイ薬品と共同開発した腎性貧血治療薬で、国内で初めて承認されたバイオ後続品です。

国は増え続ける医療費を抑制しようと、ジェネリックやバイオ後続品の普及を促していますが、この二つの違いは分子構造。

 

分かりやすく言うと、簡単にパクリ製造しやすいほうがジェネリックで、構造が複雑で、同じものを作るのが困難なほうがバイオ後続品となります。

バイオ後続品は、先発薬と有効成分が同じであるという証明ができないので、新薬と同様に、治験⇒承認申請⇒承認というプロセスを経ないといけません。

先発薬の一部のデータを参考にして、新たに新薬を作るイメージに近いです。

それに加えて、どうやって作るの?とか、どうやって保存しとくの?とか、自社設備への審査まで課されるので、ジェネリックよりも非常にハードルが高い。

JCRファーマさんはこの高いハードルを越えた初めての会社で、「エポエチンアルファBS」も直近売上高37億と、こちらも順調に伸びています。

バイオ後続品の市場自体、今後伸び続けていくことが確実視されていますので、JCRのバイオシミラー開発ノウハウは間違いなく大きな強み。

 

現在も、難病指定を受けているライゾーム病(不要になった物質を分解する小器官「ライゾーム」内で働く酵素の機能が低下して、体内に老廃物が溜まる病気)の一種、「ファブリー病」のバイオ後続品治療薬の開発を進めています。

多額の設備投資を必要とするなど難易度が高い分、まだまだバイオ後続品開発を本格的に行っている国内企業が少ない中、JCRファーマには高い収益力を武器に、この分野の先頭を突っ走ってほしいぞ!

 

JCRファーマは再生医療等製品の開発もしてるんだぞ!

今をトキメク再生医療。

iPS細胞をはじめとして大注目されていますが、JCRは再生医療分野にも参入しているんです!

列記とした再生医療関連銘柄なんだぞ!

 

しかも既に上市済みの製品を持ってます。

この難易度の高い分野において……すげーぞ、JCRファーマさん!

「造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病(急性GVHD)」を適応症とする再生医療等製品「テムセルHS」です。

もう早口言葉みたいに訳が分かんない言葉が並んでますが、GVHDとは骨髄移植や輸血が行われたときに、提供された側の身体を白血球が敵だと勘違いをして、攻撃しちゃう現象のこと。

そして、テムセルは「間葉系幹細胞(MSC)」を健康な人の骨髄液から分離、大量培養したものです。

MSCは免疫反応を抑制する作用があり、GVHDに対して大きな改善効果が認められています。

テムセルは安全性も問題ないし、他家細胞といって、自分以外の人から採取した細胞を使った治療法のためコストも安く提供ができるし、こちらもニーズは高い。

 

2016年に販売された製品のため、2017年3月期の販売金額としては7億程度ですが、会社は今後飛躍的に伸びていく予想を立てています。

製品の革新性から言っても、臨床現場で安全性や有効性が周知されてこれば、大きな収益の柱に育っていくでしょう。

再生医療品開発についても、京都府立医科大学などと角膜の培養法の実用化の研究を進めるなど、今後に大きく期待が持てます。

 

最も期待したいのが血液脳関門(BBB)通過技術だ!

人間の脳は、神経細胞に有害な物質が届かないよう、血液と脳の間にバリアー機能を持っています。

基本的には良い話なんですが、脳にとって素敵な物質であっても、この壁に跳ね返されて届かないという問題がありました。

 

脳は人体にとって最も重要な器官ともいえるため、まためちゃくちゃ強固なんだ、血液脳関門は!!

 

例えば世界中の製薬企業がアルツハイマーの治療薬の開発に取り組んでいますが、画期的な新薬は未だ登場していません。

その要因の一つとしても、BBBがあげられています。

ところがですね……、JCRファーマさんは特殊なペプチドを使って、血液脳関門の突破に成功したんですよ!

それが「J-Brain Cargo」という基盤技術でっす!

 

JCRファーマさんはこの技術を用いて、ライソゾーム病の中でも中枢神経症状(発達障害や言語障害)を有するハンター症候群の治療薬「JR-141」の開発を進めています。

動物実験では、普通に投与するよりも数十倍の「JR-141」が脳に届くことが確認されています。

これがスゴイところは、脳にとっての薬効はあるはずなのに、BBBのせいで届かない!って薬には全部適用できること。

 

つまり世界中の製薬会社に「お金をくれるんなら、この技術を使って創薬をさせてやってもいいぜ!」って言えちゃんです。

薬の開発には膨大なコストと時間が掛かります。

それが「J-Brain Cargo」という基盤技術があれば、自社で創薬しなくとも「使用料」で稼ぐことができます。

ペプチドリームが自社の基盤技術をジャンジャカ導出して黒字化を維持しているのと、おんなじビジネスモデルの展開が可能。

2017年の秋にも出る「JR-141」のフェイズ1のトップラインデータ(お薬の臨床試験の結果が主要評価項目に達成したかどうか、要は効くかどうか)によっては、「J-Brain Cargo」の評価がさらに高まり、導出の芽も出てくると思います。

導出時の契約一時金や、開発段階に応じて支払われるマイルストーン収入が安定的に入るようになれば、元々盤石なJCRファーマさんの経営基盤はさらに強化されるでしょう!!

「JR-141」の開発進展に大いに注目しております!

まとめ

・JCRファーマさんは安定しつつ夢もある会社だぞ!

・ちゃんと配当も出してくれるし、株主のことも考えてくれてるぞ!

・でも売上の多くをグロウジェクトで占めているリスクもあるぞ!

・配当をもらいながら長期で持ちたい人にはおススメの株だぞ!

 

すでに時価総額は850億あるので、なかなか2倍、3倍ってことは難しいですが、じわじわと上げてくる株じゃないかと考えています。

配当もあるんで、バイオベンチャーの株価に船酔いしてきたって人にはおススメ。

もちろん、グロウジェクトが競争力を維持できるかとか、後続パイプラインが成功するかとか、「J-Brain Cargo」が本当にすごい技術ならとっくに導出が決まってるんじゃないかとか、気になる点もありますが、それを差し引いても魅力ある株であることは間違いないです。

個人的には、一年でも早く有効なアルツハイマー治療薬が出てきてほしいと思ってるので、「JR-141」のフェイズ1の結果に最も期待しています。

もちろん、投資は現物余剰資金、そして自己責任を忘れずに。

それでは今日もお世話になりました_(._.)_

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • Yukiさん、お久しぶりです。かえるです。

    4月5月は仕事と妻の出産と親の入院などなどで、まともに銘柄選びができてませんわ。貴殿のブログを大いに参考させてもらっちょります。

    JCRって、無呼吸アラーム ベビーセンス
    なる機器も販売してるんですね。赤ん坊の側に設置されてましたよ。JCRのマークを見つけてびっくりしましたよ。たしかメイドインイスラエルってかいてありましたね。なかなか手広くやってる会社なんですね。

    ちなみに、脳関門関連ならば、ナノキャリアも。進展についてはわかりませんが。参http://xml.irpocket.com/C4571/20161114FNLSMK.pdf の18ページ

    • かえるさん、お久しぶりです!
      いつもありがとうございます!

      お子さん産まれたんですね~。おめでとうございます。
      (……羨ましい笑)
      そして僕もこの年になって思うのが、親って年取ったなぁ……って。
      今のところ二人とも元気なんで良いですが、必ず近い将来入院だとか介護の問題が出てくるんで、心だけでも準備しておきます。
      お疲れさまでした_(._.)_

      そうですね!JCRは医療機器の卸のファミリーヘルスレンタルって会社を子会社化してますんで、この会社からベビーセンスも販売されています。
      でも、ベビーセンスがメイドインイスラエルとはまで知りませんでした。笑

      お、ナノもBBB技術に取り組んでるんですね。
      NK105の失敗から、ちょっとナノへの注目度は落ちてたのでスルーでした。
      良い情報誠にありがとうございます!
      ただまだ研究段階ですから、実際に創薬に利用され臨床試験中のJCRのほうが5歩くらい先を行っていると思っています。
      今は外部環境が不透明な割には、どの株も結構上がってるんで、買いにくい場面ですが、その中でもよい銘柄を見つけたいところです。

      今後ともよろしくお願いいたします!

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次
閉じる