いつもお世話になっております。
今日は、先日1億6千万もの債権の貸し倒れ懸念を発表して、株価がガツンと下がったときに、ネタで買ったオウチーノがさっそく面白い材料を出したので、今後について考えてみるぞ!
オウチーノを買収!クックパッド前社長、穐田誉輝氏とは?
オウチーノがクックパッド前社長、穐田氏によるTOBを発表しました。
穐田さんとはどんな人かというと……。
穐田さんは青山学院大学の経済学部を卒業後、30歳でベンチャー投資会社を創業しています。
2000年にはカカクコムを買収し、その3年後にカカクコムは上場しました。
その後の業績の成長は皆様ご承知の通り。
さらに2004年にはクックパッドに個人出資。こちらも2009年には上場を果たします。
穐田さんは代表取締役に就任後、積極的なM&Aにより株価を4年で10倍にしました。
投資家としての目利き力と経営力を併せ持つ方、という印象を強く持っています。
あんまり友達にはなりたくないけど……。っていうか、そもそも底辺の人間がお話しできるような人じゃなけど……。
順風満帆でしたが、今年に入ってクックパッドの創業者と穐田氏の対立が明るみに。
泥沼の内紛劇となりましたが、結果は創業者側が勝利する形になり、穐田氏は社長を退任します(実際は解任)。
そして8月には穐田氏は自身が保有するクックパッド株も大半を売却すると発表しました。
それから2か月……。穐田氏が次に手を伸ばした会社がオウチーノというわけだったのです。
それにしてもできる人って本当に動きが早いなぁ。
ワタクシだったらとりあえず1年くらいゆっくりしよーってなって、気づけば10年遊びほうけてるぜ。
今回のTOBの概要!
【公開買付け期間】2016年10月31日〜12月2日
【買付価格】807円
【買付予定数の下限】304,200株
【買付予定数の上限】645,000株
さっとIR文書を流し読みしただけなんですが(誤りがあればご指摘を……)、
まず下限の株式取得が得られなかった場合、穐田さんは応募株券の買い付けを一切行わないということ。
買付価格が上場来安値付近の807円、直近の終値が802円ということで、一般の株主はあまり応募しないんでは?と思われます。
もちろん、これできっぱりオウチーノに愛想をつかしたってことでの売りはあると思いますが。
それではこのTOBって成功すんのかって話ですが、これは問題ないです。
現社長の井端さんと奥さんが持っている株と、オウチーノの自社株を合わせると、404,200株ですから、下限を上回っています。
これでTOBは確定。井端さんは退任し、新たな社長は未定とのことですが、穐田さんもしくは、新たに顧問候補者となるクックパッド時代の穐田さんの側近である堀口育代氏、林展宏氏、菅間淳氏及び舘野祐一氏のいずれかが新社長になる公算が大きいでしょう。
個人的には穐田さんにやっていただきたいですが、現在もクックパッドの執行役でもある穐田氏がオウチーノの社長となるのか……、といったらどうでしょう。
上述の4人の中から誰かを据えるかもしれませんね。
ただその形になったとしても、実態は「穐田さん」が最大の権限を持ってオウチーノの経営再建を進めていくことになるはずです。
オウチーノの今後の株価は?
今回の新株発行によって86.56%の希薄化が生じますが、そもそも現在のオウチーノは連続欠損を出して、売上も急落している状況。
さらにプロパティ事業の大コケ、わずか2年での撤退発表、貸し倒れ発生による財務の悪化と、上場来株価も下がり続けて時価総額はわずか10億。
下手すりゃ倒産じゃねえのってレベルでした。
今回、資金調達の目途が立ったということで、財務の健全性が高まり、ある程度の安心感は広がると思います。
少なくてもワタクシは安心……。
そして買付者が穐田さん。
不動産業界への実務的な知識やノウハウがあるのかといった点は確かに不透明ですが、それでもカカクコムやクックパッドを短期間にあそこまで大きくさせた実績は素晴らしいと思います。
単なる投資家ではなく、経営経験のある穐田さんが、投資家兼経営者(予想)の立場として会社に入ってくれるのはワタクシにとっては良い意味でのビッグサプライズでした。
少なくとも株価も下がり切って、個人投資家からも見向きもされてなく、板も薄すぎるという状況を改善してくれるならアリでしょう。
12月までは買い付け価格を大きく下回ることはなくなりますが、その後どうなるか。
一旦、売りが出た後、再度スルスルと上がっていくんでは、と予想しています。
期待だけでも時価総額50億くらいはいってもおかしくないかと。
あとは実際に数字として黒字化が見えてこれば1万円超えもあるんじゃないですかね。
株価はもちろん、穐田さんがどんな経営改善策を打ち出してくるのか、そちらのほうが興味があります。
というわけで、紙くずになってもいいやという気持ちでオウチーノは長期的に保有していくことに決めた次第です。
がんばれ、オウチーノ!
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